急成長企業だからメンバーの発想力が活きる。インフラ運用グループの「楽しさ」の正体

2024/07/30

「予測できないスピードで会社が成長しているうえに、少人数で対応しているから大変は大変です。でも、この規模感でありながら、自ら手を動かせる環境にあるのは、エンジニアとして充足感がもてますね。企画から開発、構築、運用まですべて自分たちでやっているので」 

こう話すのは、コーポレートプラットフォーム部のインフラ運用グループでグループ長を務める中澤一晶です。 

前職では“ひとり情シス”からはじめて“情シス部門”を立ち上げ、“管理部門”として、システムだけでなく、人事、経理、総務、法務もリードしていたという、マルチエンジニア。SHIFTには2021年に入社しました。 

組織をつくりあげた経験のある中澤が、いま、グループとして目指すことは何か。その実現のために、どんな仲間を求めているのか──存分に語り上げてもらいました。 

  • インフラ運用グループ グループ長 中澤 一晶

    前職は情シス+管理部門として7年務める。2021年3月SHIFT入社後は、インフラ運用グループのグループ長として社内ITインフラ全般の企画、設計、構築、運用幅広く対応中。 

     

目次

資産管理のほか、インフラの企画から運用まで。“少数精鋭”で幅広く業務をこなす

──はじめに、インフラ運用グループの業務概要について教えてください。 

中澤:3つのチームにわかれて、それぞれ役割をまっとうしています。 

サーバーやネットワーク、SaaSサービスの企画から設計、構築、運用まで担うのが、「インフラチーム」です。

“インフラ運用グループ”と聞くと「運用だけやっているのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は上流工程から下流工程まで、自分たちで手を動かしながら全工程を担っています。 

「資産運用チーム」では、会社で保有するPCやスマホ、ポケットWi-Fiなどのデバイスを一括で管理しています。 

これら2チームの定常業務を請け負っているのが「CS&グループ運営チーム」です。従業員に向けたCS向上施策の企画、実行も行っています。 

私たちの仕事は、会社の急成長がダイレクトに影響します。SHIFTは毎月100~200人の従業員が入社し、グループ会社も増えているため、問い合わせや各部署からの依頼は増加傾向です。

比例して管理しなければならない資産の数やインフラの規模も拡大しつづけています。 

──どのくらいの人数で対応されているんですか? 

中澤:所属メンバーは10人前後です。圧倒的に工数不足の状況なので、定常業務は、グループ会社の方やビジネスパートナーの方、ほかに社内の他部署の方にも随時フォローしてもらっています。

彼らを含めて、だいだい30人前後で稼働している感じですね。本来なら100~150人でこなす業務量だという認識ですが、あくまでも少数精鋭を貫いています。

ここで働く醍醐味は、幅広い領域を担えること。そして、自分のアイデアを形にできること

──とてもハードな環境のように思えるのですが、仕事に取り組むうえでグループとして心がけていることは何ですか? 

中澤:何事においても60%の完成度を目指しています。100%の稼働保証を社内に示すのが一般的な情シスのあり方なので、私たちはかなり変わっている部類ですね。 

なぜそうしているのか。ここにも会社の急成長が絡んできます。 

SHIFTは成長速度がはやいため、はじめに示した方向性が180度転換してしまうこともたびたびあります。

完璧なものづくりを目指して労力が無駄になってしまうよりも、まず60%のものをつくり、会社の状況をみながらトライ&エラーを重ねていくほうが、かえって効率的なんです。 

──最初から完璧を求めない、明確なゴールが示されていない、となると、失敗に対しては寛容な文化なのでしょうか? 

中澤:おっしゃる通りです。人数が圧倒的に少なく、一人ひとりが幅広い領域をこなさなければならない環境下で、成功は追い求められません。

失敗を恐れて何もしないのではなく、「たとえ、失敗しても調整しながら突き進む」ことが求められます。 

個人的には、失敗を恐れず、いろんなことに手が出せる環境は、エンジニアとしてのスキルアップにつながると考えていて。

一般的に、この会社規模の情シスとなると、多くの業務を協力ベンダーに一任し、自分たちは管理だけ、というケースも少なくありません。 

でも私たちのグループでは、複数の領域に関わり、自ら手を動かすことはマストです。

どこかひとつのプロセスだけを担当することはないので、例えば、運用のことを考えながら構築する視点が養える。結果として、どこへ行っても通用するスキルが身につけられるんじゃないかと。 

──このグループで働く楽しさややりがいが、まさにそのあたりでしょうか? 

中澤:はい。とにかく“自分で考えて動ける”ことですね。 

各部署からは毎日のように相談が寄せられますが、そこに明確な答えや指示がないものも少なくありません。 

例えば無線のネットワークでストレスなく普通につながるようにしてください、というオーダーがあるとします。

このオーダー自体はどの会社でもあることだと思います。でもSHIFTの環境でストレスなく普通とは、どういうことか。 

SHIFTではテスト端末としてスマホを使って検証している人たちもいます。そういった方々はひょっとしたらひとり5台もちで、1チーム10人で対応しているかもしれません。 

それが何十チームもある可能性もあり、いつも同じ場所、同じ人で検証しているわけではない可能性まであります。 

さらにスマホ単位で3GBのダウンロードを、全スマホで同時にすることが毎日あるかもしれない・・・こんな他社では珍しい制約がある環境下でストレスなく、普通に繋がるにはどうしたらいいか、しかも費用をできるだけ抑えて・・・という事を考えないといけないのです。 

加えて当社はベンチャー気質な面が色濃くあり、状況に応じて移り変わりが激しく入社者も多いため、少し先の未来も未確定です。 

したがってそのときどきで与えられた材料でベストな方法を思考し、形にしていくのが私たちの仕事になってきます。

やりとりの一つひとつが積み重なって「会社の骨組みを自分たちがつくっている」と実感できることが個人的には楽しいですし、やりがいにもつながっています。 

2社で“ひとり情シス”を経験。求めるのは、ベンチャースピリットのある同志

──どんなタイプの人が、このグループにあっていると思いますか? 

中澤:ベンチャースピリット、フロンティア精神にあふれるタイプですね。何も決まっていないなかで、積極的に考え、行動し、会社をつくっていくことに充足感を覚える。

自分の働きを上司にアピールできる──中小企業、ベンチャー企業で“ひとり情シス”をやっていた経験やそのポジションに興味のある方は、きっとあうと思います。実際、私がそうでしたから。 

──中澤さんご自身が“ひとり情シス”の経験者だったんですね。あらためて、これまでのプロフィールをお話しいただけますか? 

中澤:新卒時は大手飲食チェーン店に入社したので、エンジニアとしては少し変わった経歴かもしれません。

もともと自分でPCを自作するなどコンピューター好きではあったのですが、書店でのアルバイト経験から接客業にも興味をもつようになり、職業として選びました。 

3年ほど店長として勤務しましたが、想像以上の激務。将来的な不安を感じ、SIerへ転職しました。金融機関の案件を担当しながら、インフラSEとしての経験を7年ほど積みました。 

その後、「会社をつくる当事者側になりたい」と大手ECサイト系物流会社へ転職。はじめて情シスの一員となりました。

約1年の勤務でしたが、忘れられない時間となりましたね。数万平方メートルという物流倉庫が2棟建設されることになり、そのITインフラを私ひとりで調整したんです。

もちろん一部は構築もしながらでしたし、既存の倉庫の保守運用も少人数でしながらです。 

──外部ベンダーには依頼せず……? 

中澤:依頼する時間がないほど、要件変更が激しく、スケジュールもギリギリだったんですよね。 

物流システムはエラーが起きると発送が一気に止まってしまいますので、張り詰めるような緊張感のなか、社内メンバーで助けあい、何とかやり切りました。 

SHIFTに転職する直前までは、人事系アウトソーシング会社で情シスのマネージャーとして勤務しました。

入社時は3人目の管理部門メンバーだったので、人事、経理、総務、法務など本職以外の仕事もこなして最終的には統括もしていました。

退職した理由は、7年たってそれぞれの専門メンバーが揃い、管理部門としてそれなりに整ったから。ここから先はもっと大きな規模で得意分野を活かしたい、と感じていました。 

そんな折、「やっている環境は前職と類似するが、会社の規模が圧倒的に大きい」──転職活動中、エージェントからSHIFTを紹介されたとき、そう印象を受け、自らの経験やスキルが会社の成長に貢献できそうだと入社を決めました。 

あれから3年たちましたが、幅広い仕事を任せてもらっていることで、会社貢献のみならず、自己成長している実感があります。

変わりゆく環境下でも、一歩ずつ ‟完成形”に近づけていきたい

──最後に、採用候補者に向けてメッセージをお願いします。 

中澤:さまざまなことが刻々と変わりゆく環境のなかで、会社のインフラを一歩ずつ“完成形”に近づけていきたい。

加えて、M&Aによってグループ企業もぞくぞくと増えているので、各社の情シスももっとフォローしていきたいと考えています。インフラエンジニアを募集しているのは、そのためでもあります。 

ここまで記事を読んで、共感いただけた方、いまの仕事は楽しいけれど、どこかもどかしさを感じているかたは、ぜひ門を叩いていただきたいと思います。 

──中澤さん、本日はありがとうございました!  

(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)