流通領域で蓄積されたナレッジを武器に───SEから、プロジェクトを俯瞰し推進するPMOへ

2024/05/28

流通サービス2グループでPMOとして活躍中の小山田を直撃。約3年前のSHIFT入社を機に、社内SEからPMOへキャリアチェンジしました。 

PMOとしての活躍の裏側には、社内に蓄積されたナレッジが大きな役割を果たしていました。 

そんな小山田は現在、大手小売チェーンのプロジェクトにおいて、開発支援PMOを務めています。彼の1日の流れを追いながら、仕事内容と流通サービスグループの魅力に迫りました。 

  • 流通サービス2グループ 小山田

    大学卒業後地元千葉の地方銀行に入行。その後結婚を機にITエンジニアに転職。ソフトウェア開発会社で経験を積み、化粧品会社の社内SEを経て2021年5月SHIFTへ転職。2児の父。

───まずは、現在の業務内容を教えてください。  

小山田:約2年前から担当しているのが、大手小売チェーンのプロジェクトです。

対象店舗での食事や買い物によりマイルが溜まるシステムを利用した、新たなキャンペーンの機能追加や改修を行う案件。SHIFTは開発支援/運用支援のPMOとして参画しています。  

そのなかでの私の役割は、機能改善フェーズの開発支援PMOと案件管理者補佐です。主に課題推進や進捗管理、会議調整などを通じたプロジェクト推進を担当しています。

SHIFTの体制は、案件管理者であるサービスマネージャー含む5名程度です。 

※複数案件を管理し、滞りなくサービス提供ができるよう責任を担う立場   

───当初お客様が抱えていた課題はどのようなものでしたか? 

小山田:お客様側でPMOの役割を担える経験者が限られており、開発案件の対応がむずかしいとの判断からSHIFTやほかのベンダーが参画、支援しています。 

当初、お客様からは「PMOとしてプロジェクト推進しつつ、社員を成長させたいので教育にも協力してほしい」との要望を受けていました。 

現状、先方の社員が増えてきていて。その方々に対して、私たちがプロジェクトの進め方やノウハウを伝承しています。 

───具体的に、ノウハウといいますと? 

小山田:前任者が主体となり、SHIFTの施策として2つのチェックリストを作成したんです。1つ目は、案件参画時のチェックリスト。

まず情報収集として約20項目があり、例えばプロジェクト定義やテスト全体計画、必要なドキュメントの有無を確認します。 

また、タスク定義について、定常業務や課題管理の方法など、プロジェクトの進行をスムーズにするために必要な項目を約20記載。合計約40項目にわたり確認を行います。 

2つ目は、成果物レビューのチェックリスト。それぞれの工程ごとに抜け漏れ、曖昧さ、誤りの観点で詳細に記載されています。なかでも要件定義の項目は多く、約110項目以上の粒度で作成しています。 

要件定義はプロジェクトの成功を左右する重要な工程であり、ここでの抜け漏れや誤りは後工程に大きな影響を及ぼしてしまうことに。

これらのチェックリストを用いることで、各工程の成果物の品質を確保しています。 

実はこの案件、SHIFTの前任者が育休を取得することとなり、私が引き継ぐ形で参画しました。

その際もこのチェックリストが大活躍しましたし、約2ヶ月間も引継ぎの期間をいただいて、スムーズに立ち上がることができたんですよね。 

一方、今後の課題としても“属人化を防ぐためのドキュメント化”は欠かせないものでして。私を除いたSHIFTからの参画メンバー3名は、長期間この案件に携わってきたので広い知識や知見があります。

お客様からはチェックリストに引きつづき、ノウハウを共有する仕組みづくりをしてほしいと要望を受けていているので、対応を進めていきます。 

───SHIFT入社後は、プロジェクト体制の面でも大きな変化があったそうですね。 

小山田:そうなんです。前職は内製化を推進する会社だったので、ベンダーや外部のPMOと連携して案件をまわすことはほぼありませんでした。 

一方でいまは、私たちのほかにもたくさんの協力会社が参画し、案件規模が非常に大きい。

テスト統括、移行統括、アプリ統括など、それぞれの専門知識やスキルをもつ方々が協力しながら進めることで、全体として高品質なシステム開発・運用を実現しています。 

関与するステークホルダーが多いので、自分が受けもつシステムだけでなく関連するシステムがどんなものか把握しながら推進する必要がある。ここが前職で携わってきた案件との大きな違いですね。 

───PMOとして働く小山田さんの1日のスケジュールを教えてください。 

小山田:ここでは平均的な1日をご紹介しますね。現在の案件は在宅勤務が中心です。朝は子どもの送迎をしてから、仕事をはじめます。

打ち合わせがない時間は、プロジェクトの課題管理や進捗報告の資料作成、スケジュール管理などを進めています。 

8:30
始業。メールチェックや本日のスケジュール確認を行います。 

9:00~9:30
SHIFTチーム朝会(毎日)
サービスマネージャーを含めたメンバーで本日の業務内容を共有します。 

9:30~10:30
お客様との朝会(毎日) 
お客様のマネージャーやリーダー、ほかのベンダーのリーダーを含めて本日の業務内容、進捗報告、課題の共有を行います。

毎週金曜日の後半30分は、お客様の試みでざっくばらんに話してコミュニケーションをとる時間。楽しい時間を過ごしています。 

10:30~11:00  
開発ベンダーと打ち合わせ(スポット) 
お客様が案件状況を社内発表するにあたり、事前に開発ベンダーと盛り込む内容のすり合わせを実施しました。 

12:00~13:00 
お昼休憩。溜まっているドラマやバラエティの録画を見ながら、午後に向けてリフレッシュする時間です。 

15:00~16:00  
開発ベンダー定例打ち合わせ(週次) 
開発ベンダーから1週間の進捗・運用報告があります。 

16:00~16:30 
SHIFTチーム夕会(毎日) 
各自、本日の業務報告を行います。問題などが発生した場合はこの場で共有・相談しています。 

17:00~17:30 
お客様との夕会(毎日) 
開発ではなく運用がメインとなる打ち合わせ。全体把握するために参加しています。 

17:30~18:00  
お客様のマネージャーとSHIFTのサービスマネージャー(※)と打ち合わせ(週次) 
週次でSHIFTの活動報告を行いながら、契約面など今後にまつわる話もしています。 

18:00 
退勤。子どものお迎えや家事をして、家族との時間を大切にしています。 

───お客様のマネージャー、リーダーとコミュニケーションをとりながら日々プロジェクト推進をされているのですね!現在の案件を通じて、PMOとしての成長を感じた瞬間を教えてください。 

小山田:社内SEのころは自分で手を動かして、モノづくりの楽しさを体感していました。

現在はPMOとしてプロジェクトを円滑に推進するために、次工程に目を向けることが非常に重要です。

そのためつねに先を見据え、いま行うべきことを考えて、お客様に伝えるよう心がけています。 

今後起こりうる課題を予測し、それに対する解決策を提案することで、お客様から「気づいてくれてありがとう」という言葉をいただくこともあります。PMOの経験を積んで先読みの力が鍛えられたと感じています。 

社内SEのころは自分で手を動かし、モノづくりの楽しさを体感していましたが、いまはPMOとして自分の視座が上がっていくのを実感しています。 

───入社されて約3年がたちますが、流通サービスグループの強みはどのようなところだと思いますか? 

小山田:社内にナレッジが蓄積されている点でしょうか。例えば、SHIFTにはSQF(SHIFT Quality Framework)と呼ばれる独自の品質保証基準があり、プロセスやガイドライン、各種ドキュメントが定義されています。 

このようなドキュメントが標準化されているので、お客様に対しても「SHIFTとしてはこれを使っています」と伝えることができる。従業員にとって非常に使いやすい形になっています。 

現在の案件においても、お客様が使用するドキュメントの一部にSQFが活用されているんです。

お客様にもSQFをとり入れてもらうことで、SHIFTの品質保証による価値提供がもっと深められると思っています。 

───メンバー数も多い流通サービスグループですが、グループ内での交流はあるのでしょうか? 

小山田:月に1回、グループ会を実施しており、グループの業績と案件情報などの発表があります。 

案件情報は各担当者からお客様が抱える課題や悩みに対して、どのような工夫をして解決したのか、ナレッジ共有がメインです。

他案件の動向を知りながら、有益な情報をキャッチアップできる場になっています。 

また、ライトニングトークのコンテンツもあるんですよ。難易度の高い資格をとったメンバーが勉強法を伝授したり、育休取得の話であったりと、多種多様なテーマを扱っています。 

なかでも印象的だったのは「とある通販サイトの効率的なポイントの貯め方術」、少し経路が違うのですが、かなり面白かったです(笑)

このように仕事の話だけでなく、メンバーの人となりを知れる機会なので毎回楽しみにしています。 

───最後に今後の目標を教えてください。 

小山田:SHIFTに入社して約3年。PMOとしての経験を積んできましたが、次目指すところとしてはサービスマネージャーのポジションに就くことです。 

現在は1つの案件に専念していますが、今後は複数案件を管理する立場や大規模案件を経験しながら成長し、組織貢献していきたいと考えています。 

(※本記事の内容および取材対象者の所属は、公開当時のものです) 

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