「失敗を失敗で終わらせず、ポジティブに変換してリカバリーしています」
業務の話かと思ったかもしれません。でも実はこれ、「つくってたべるSHIFTランチ部」通称‟つくたべ部”の部長が、同部の活動について語った一コマなんです。
お昼休憩の1時間、オフィスのカフェでランチをつくって食べる。そんな部活動を立ち上げたのは広報部メンバーを中心としたワーキングマザーの4人。
お昼のコミュニケーションの場として活動の範囲を広げようとしている彼女たちに、‟つくたべ部”について話を聞きました。
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広報IR部 広報室 菊地
新卒でホテル、航空会社にてサービス業に従事したのち、“コンテンツを受けとる側から生み出す側になりたい”と感じ、スポーツメーカー、スイーツブランド、料理レシピサービス運営企業で広報経験を13年積む。2023年11月にSHIFTに転職し、社外広報を担当。前職の料理レシピサービスでの経験から「食を通じた社内コミュニケーション活性」を目指し、つくってたべるSHIFTランチ部をメンバーとともに立ち上げた。1児の母。趣味は推し活とショッピング、食べ歩き。定年後の夢は豚汁とおにぎりの店のキッチンカー運営。
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広報IR部 広報室 野澤
新卒時代にインテリア業界で接客業に従事し、“情報を伝えることの可能性”を感じ、人材業界、IT企業、フリーランスで広報経験を15年積む。2019年7月SHIFTに転職。旬な時事ネタを届ける社内ニュースコンテンツの運営や、代表と創業メンバーがMCを務める「社内ラジオ」の運営、約300人の従業員が「公式ブロガー」として執筆参加する「SHIFTGroup技術ブログ」の運営などを手がける。2児の母。趣味は子どもが所属するタグラグビークラブのサポートと、プロラグビー観戦。
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広報IR部 広報室 近
新卒ではグラフィックデザインの制作会社で進行管理や営業企画に従事。その後、料理レシピサービス運営企業をはじめとする複数のIT企業でのサービス運用PMや広報を経て、2024年3月にSHIFTに入社。社外広報を担当。1児の母で、仕事と育児の両立に悪戦苦闘中。料理が好きだが、最近は時間に追われ楽しめていない。
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DAAEグループ 菅原
新卒より食品メーカーにて消費財の商品企画・開発や新規事業開発に従事。その後、料理レシピサービス運営企業にて新規EC事業でのユーザー獲得など、マーケティング経験を15年積む。2023年9月にSHIFTに入社し、お客様の売れるサービスづくりを提供する、DAAE(ダーエ)戦略部にて新規事業のマーケティングを担当。2児の母で、食べること&活字が大好き。
目次
―――今日は‟つくたべ部”運営の4人にお話を伺います。プロフィールを拝見しましたが野澤さん以外の3人は、前職が有名な料理レシピサービスを展開する企業なんですね?
菊地:そうなんです。前職の旧オフィスにキッチンがあって「みんなでつくって食べる」という文化のなかで働いてきたので、SHIFTに入社してからも何かそんな部活動をしたいなあと。
コンビニで買ったお昼ご飯をオフィスで黙々と食べるのってさみしいじゃないですか。半調理でもいいからつくって、できたてをみんなで食べられたらコミュニケーションの場にもなるなと。
私自身ワーキングマザーなので、夜の食事会や交流の場にはなかなか参加できないというのもあって、主にランチタイムに活動する「つくたべ部」を立ち上げました。
―――前職のつながりや同じ広報部の4人ですが、役割分担はあるんですか?
野澤:菊地さんが部長としてレシピ候補をピックアップしたり、日程調整や部内での発信をやってくれています。
それから社内広報を務める私が「プロデューサー」として(笑)、社内告知をしたり写真を撮って活動報告をアップしたりしています。
近:私は菊地さんといっしょにレシピを考えて企画詳細を詰めるのが主な役割です。前職でもレシピを選んで献立をつくるというのを日々やっていたのが役立っていますね。
菅原: それで私が場所の確保や、買い出し、炊飯器なんかの大きめの調理器具を手配しています。
あとは社内の顔見知りとすれ違いざまに「つくたべ部どう!?」みたいに声をかけて、4人それぞれ積極的に部員を勧誘しています。
―――ビール部の活動にケータリングしたり、社内報や社内ラジオに出演したりと、「つくたべ部」を知ってもらおうと頑張っていると聞きました。立ち上げから半年で、部員は何名になりました?
菊地:30名ぐらいですね。ランチタイムにオフィスに集まれる人たちで、料理の腕前はさまざま。レタスさえちぎったことのなかった男性から、お母さんの影響で料理が好き!という方まで、料理スキルは幅広いですね。
時間と場所の制約のなか、「本当のはやさを見せてやる」!?
―――なるほど。改めて日ごろの活動について教えてください。
野澤:月に1回、新宿または麻布台オフィスでお昼休憩の1時間を使って、ご飯をつくって食べるまでをやっています。立ち上げ初期だったFY2024は隔月でしたが、FY2025は月1を目標に頑張っていこうと。
近:献立は、毎回3品。メイン・副菜orスープ・サラダという感じで、これまでつくったものはチャーシュー丼、ホットサンド、タコライスなど。栄養バランスも考え、献立を考える際は野菜多めを意識しています。
菅原:オフィス内のカフェで開催するので火気は厳禁。使える調理器具はホットサンドメーカー、炊飯器、電子レンジぐらい。オフィス管理上、火災報知器が鳴ると一発アウトで活動停止になっちゃうので……。
当初は総務部や保健所にも確認をとって、慎重に進めました。
近:そうそう。火を使わず、なるべく調理器具も使わずという制約のなかでメニューを考える必要があって。
例えばタコライスの回では市販のパウチいりミートボールをつぶして、冷凍のカットアボカドや豆の水煮缶をつかったりして。
菊地:味はちゃんとメキシカンでびっくりしたよね!
野澤:ほかの回でも、もやしは袋のままチンすればいいとか、私にとっては目からウロコなこともあって。家に帰ってからも、つくたべ部で知ったことを実践しています。
―――時短アイデアですね!
野澤:「本当のはやさを見せてやる」がテーマなんですよ(笑)。スタートから40分ぐらいまでにはつくり終えて食べだすイメージです。
時間が限られているので、調味料は必要な分を計って自宅から持参する、紙皿をつかうなど調理と片づけが楽になるような工夫をしています。
近:調理自体は参加してくれる部員が担当して、運営が流れを伝えつつ作業の間を埋める感じです。ただ「つくる」にフィーチャーしすぎると、食べるという楽しみの時間が減るのでうまく手を抜くところは抜いて……。
相手の個性を受け入れる。失敗はポジティブに変換する
―――時間と場所の制約があるなかで、企画と当日の流れを練っているんですね!もともと立ち上げ時に考えていた「コミュニケーション」の場としての機能のほうはどうでしょう?
野澤:作業時間は数十分なのに、みんなでゴールにむかっていく感じでチームビルディング的な要素がすごく強いんです。
近:しゃべりながら手を動かすって、人と人の関係性構築に親和性が高いんですよね。もともとコミュニケーションをとりたくて入部したっていうポジティブな思いが部員全員の根底にあるからか、雰囲気もいいですよ。
菅原:他部署のメンバーがどんな仕事をしているのかを食べながら聞いたり、働き方の違いを知る機会にもなっていますね。
菊地:ご飯をつくって食べるという共同作業で仲間意識が醸成されているのは間違いないですね。業務でも、ちょっとあの人にわからないことを聞いてみようというような声かけもしやすい関係にもなっています。
近:前職の経験からか、私たちはやっぱり「つくって食べる」がもつ力を信じているところがあって。
いっしょに料理をするって、思っている以上に奥が深いんです。相手の動きを見て自分が動く、自分が動いて相手が動くという連動性とか、自分が思いつかなかった味づけなど、相手の動きや個性を受け入れることとか。
菊地:みんな、失敗を失敗にしないというか、どんなこともポジティブ変換してるよね。
ちょっと小さく切りすぎたかな?というときは、メンバーが「こんなに小さく切ってくれて・・・食べやすいね」と声かけしてくれたり、味が濃くなったら「材料足そうか?水を足そうか?」と相談をしたりといった感じで。
どんなこともできないとはいわず乗り越える様子は、まさにSHIFTのクレドの一つ「できないとは言わない、できると言った後にどうやるかを考える」の体現です(笑)
―――部活動でもクレドを体現してる!(笑)その雰囲気はどうつくっていったんですか?
菅原:そもそも私たち4人ともワーキングマザーだから、想定外には慣れていて最後に帳尻あわせればいいっていうスタンスなんです。いい意味でゆるさのある「ワーママ運営」をしてますね。
「つくって食べる」の汎用性を活かして、いろんな場に飛び出していく
―――すごくいい雰囲気が写真からも伝わってきますね。最後に、今後の展開について教えてください。
菊地:直近の企画でいうと次回は、初のデザート回です。ティラミスをつくるのが上手な男性メンバーが主になって、昼休みにつくって冷蔵庫で冷やし、業後に食べるという構成で開催予定です。
―――メンバーが得意なメニューをみんなでつくってみよう、というのはシリーズ展開できそうですね!
野澤:それから中長期的な視点でいうと、色んな部活や社内コミュニティとコラボしていきたいと思っていて。
例えばパパママコミュニティといっしょに、ご飯をつくりながら育児の話をするとか、English caféの日本にきてまもないメンバーと交流するとか。
菊地:「つくって食べる」は汎用性が高いから、色んな場所やコミュニティに絡んでいけますね。実はほかの企業さんとも何かできないかな、なんて思って個人的には水面下で動いていたりもします。
―――それは期待が膨らみます!心もお腹も満たされる、あたたかな部活なんだなということがしみじみ伝わってきました。今日はありがとうございました!
※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです