【ショート連載#2】25億円の先行投資。正解なき挑戦、経営陣と現場がもがきつづけた1年

2026/06/15

2026年8月期上期において、AI関連システムやAI人材採用などに約25億円の先行投資を投じたSHIFT。その舞台裏は「つねに変化を模索する一年だった」と取締役・小林元也は語ります。成功体験をあえて捨てる凄まじいカロリーと、直面した壁に迫ります。

  • 取締役 小林 元也

    2003年 東京工業大学大学院 理工学研究科修了。株式会社インクス(現:SOLIZE株式会社)に新卒入社し設計の標準化システム開発、超精密電子・精密自動車部品・精密光学機器の設計工程改善に携わりSHIFT参画。品質保証部で業務工程改善に従事したのち、ソフトウェアテスト事業を立ち上げ、事業部長としてさまざまな管理案件に携わる。2014年以降、取締役として事業管理全般を管掌。

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――約25億円の先行投資、そしてNative AI時代を見据えた事業構造の転換。 具体的に、この1年で直面した最大の「壁」は何でしたか? 

小林:正直にいえば、「つねに変化を模索する1年」でした。最大の壁は、誰も正解をもたない、ゴールすら見えないなかで、走りながらビジネスモデルの方程式をつくりつづけなければならなかったことです。 

従来の「人数×単価」という“人月”のビジネスモデルから脱却し、Native AI時代の事業としてどう成立させるか。いままでの自分たちの成功体験に捉われない発想が求められたため、凄まじいカロリーを伴うものでした。 

私自身も毎週、代表の丹下や事業部長とミーティングを行い、「今週は何の結果を出すのか」というプレッシャーのなかで全員がもがきつづけてきました。 

――経営陣だけでなく、現場のメンバーにとっても過酷な挑戦だったのではないでしょうか。 

小林:現場メンバーはもっと大変だったと思います。実績のないAIサービスを、走りながら市場ニーズとマッチングさせ、売上をつくりながら枠組み自体をアップデートしつづける。 

昨日の最新技術が今日には世界的企業の発表で覆されるようなスピード感のなか、さらには上場企業として投資家からの期待値もひしひしと感じられる。つねに結果を出しつづけるプレッシャーは並大抵のものではありませんでした。 

――この変化の激しい過酷な環境で走りつづけたことで、どのような成果や変化が生まれたのでしょうか。 

小林:リスクをとって打席に立ちつづけたからこそ、独自のノウハウと、新しい主力サービスが形になりました。 

その筆頭が「AIモダナイゼーション」です。これは、複雑なレガシーシステムのソースコードをAIで自動解析し、従来のコストや期間を大幅に圧縮してシステムを可視化・再構築するサービスで、高収益モデルとなる期待をかけています。 

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引用:2026年8月期第2四半期決算説明資料P.17

そしてもう一つ、試行錯誤の末に、日本固有の“ある制約”を逆手にとった、必然のビジネスモデルが生まれました。 

第3回「『効率化のため』ではない。1,500人のバックオフィスをプロフィットセンターへ」へつづく 

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