コンサルティングファーム在籍時から描いた「ありたい姿」がここに。SEPとして得る視座

2025/07/22

国内屈指の大手コンサルティングファームを2社、合計で約15年務め、ある種「やりきった感」を抱えていた本記事の主人公、劉(りゅう)。

「お客様にとっての新しい視点で課題を捉え、解決に導いていく存在でありたい」。そのために必要なのは、より高い視座を得られる環境、大きな裁量、提案を実現できる組織力。

そんな場所はどこにあるのか・・・・劉が見つけたのがSHIFTでした。

彼は現在、金融領域のSEP(サービスエキスパート※)として、社内でも一目置かれる存在となっています。裁量を与えられ、まるで水を得た魚のように立ちまわる彼の姿から、SEPというポジションの魅力を探っていきます。

※サービスエキスパート:お客様のカウンターパートナーとしてつねに第一線に立ち、課題解決や事業拡大を図るポジション。課題の本質を見抜き、SHIFTグループのケイパビリティを駆使して解決する力が求められる。

  • 金融サービス部 劉

    一橋大学大学院商学研究科経営修士課程(MBA)修了後、大手コンサルティングファーム2社に在籍。主に金融のお客様を担当し、DX戦略の策定、新規事業立案、業務・組織改革、成長戦略など幅広いプロジェクトに従事。2024年7月にSHIFT入社後、大手金融機関のお客様に対して、データドリブン経営の加速化、AIといった先端技術の実証など幅広い領域でご支援をしている。

目次

燃え尽き症候群だった私。裁量と明確なミッションに惹かれた

――まずは、経歴を教えてください。

劉:2009年に新卒で国内大手コンサルティングファームに入社し、約11年間在籍しました。

大手通信企業の会計システムに関わる約1,000人規模の大型案件では開発リーダーやPMOを務め、そのほかにタイなど海外でのプロジェクトも経験しました。

その後、別のコンサルファームに転職し4年ほど経験を深めたあと、2024年7月にSHIFTに入社しました。

――コンサルタントとして長く順調にキャリアを積まれてきて、なぜ転職を考えたのでしょうか?

劉:コンサルタントの仕事はプロジェクトベースが多く、数年でプロジェクトが終了すると、また最初からお客様との関係構築や役割設定を行う必要があります。このサイクルに、ある種のやりきった感を感じていました。

今後はお客様ともっと長いスパンで関係をつづけ、より経営にインパクトを与えられるような課題解決にも踏み込んでいきたいという想いから、お客様企業の社長をはじめとした経営層と直接お話しするような仕事に就ければとも考えていました。

――そんななか、SHIFTに興味をもったきっかけは何だったのでしょうか?

劉:MBA取得時の大学院の同期である小島 秀毅さん(SHIFTグロース‧キャピタル 代表取締役兼SHIFT USA取締役)の存在です。

私が転職を考えていると話したところ、「SHIFTは面白いよ。自由な社風で、頑張る人をサポートしてくれる」とすすめられました。裁量も大きいと聞き、興味をもちました。

いろいろと話をきくなかで、多角的な事業展開から「得体のしれない会社」とさらに興味が沸きましたね。

面接では「金融領域で○○億円の売上をあげるための計画を立ててください」という課題が出されたこともあり、「売上を拡大する」ことが、私に与えられたミッションだと明確になりました。

堅く閉じられたドアを開く、「攻め」の活動

――現在は、SEPとしてどのような活動をしていますか?

劉:「攻め」の活動としては、「多くのお客様と接点をもつこと」。

過去の仕事のつながりから多くの方が出世されていて、そういった方々と会話し新たなビジネスチャンスを探ったり、「〇〇部長をご存知ですか?」といった形でご紹介いただいたりして、さらに接点を広げています。

基本的には営業担当といっしょに動くようにしていて、提案書は私が書いていますね。

一方で「守り」の活動として、受注した案件の品質担保として、レビューなどを行っています。

自分が提案書を書き、お客様にコミットした案件には責任がありますから、必要に応じて自身もデリバリーに少し入るようにしています。

――劉さんが入社してから受注につなげた案件で、印象的なエピソードがあれば教えてください。

劉:1つは、大手金融機関の案件です。データドリブン経営を加速させたいというニーズに対して、Tableauの導入・活用を支援するプロジェクトです。

お客様側の担当者といっしょに先方社内の各部署に「Tableauはこんなに魅力的ですよ、いっしょに案件やりませんか」とご提案していきました。

前職の私を知るお客様でして、技術面というよりはそういったプロジェクトを前に進める力に期待されていて。

その結果、私が入る前は数年かけてアプローチしても開かなかったという人事部の扉を、私がはじめて開くことができたのです。お客様からも「人事部は堅いのに、よく開けたね」といわれました。

――すごいですね!人事部の扉を開いた秘訣は何だったのでしょうか?

劉:SHIFT社内で協力し合ったことが大きいと思います。SHIFTの人事部に、銀行の人事部がTableauのどんなダッシュボードに興味をもつだろうかと相談したところ、具体的なアイデアをたくさん教えてもらえたのです。

「SHIFTの人事部ではこういう分析ができていて、御社でもこういったニーズがあるのではないでしょうか」と具体的に提案できました。

もう1つ。これは常日頃からの私のスタンスなのですが、お客様から「劉さんってどこの会社の人なのですか?こんなに積極的に対応してくれるBP(ビジネスパートナー)は見たことがない」と言ってもらえるぐらいの積極性をみせたのも功を奏したのかなと思います。

期待に応え、壁を越えるために必要なものが揃っている

――そうした関わりを通して感じられる、お客様からのSHIFTへの期待値はどのようなものでしょうか?

劉:一番大きいのはやはり「テストによる品質保証」です。SHIFTのテストノウハウを活かして品質を向上させてほしいという期待は非常に大きいです。

もう1つは「採用力」です。お客様から「いい人材は全員SHIFTに集まっているんじゃないか」と冗談交じりに言われることもあるほど、SHIFTは採用に力を入れています。

課題解決のために専門的な知識やスキルが求められる場合でも、「SHIFTなら信頼できる解決策を提供してくれるだろう」という期待を感じます。

――そうした期待に応えているわけですね。

劉:はい。採用が強いという点からつながるのですが、実際に「優秀な専門人材がいる」のがSHIFTの強みです。

何か困ったことがあれば、この人に聞けば答えてくれるだろうという専門家が社内にいて、グループチャットなどで気軽に相談もできます。

それと「グループ会社が多数あることによる提案の幅広さ」も強みの1つとしてあげられます。技術、セキュリティ、コンサルティングまで含めて、お客様のニーズを幅広く満たせると自信をもっていえます。

要するに、課題を解決するために必要なサービスやケイパビリティ、人材がそろっており、「こうあるべき」「こうしたらきっとうまくいく」という提案を実現していける組織力があるということです。

テストだけでなく、AIもできる・PMOもできるといったような提案を実際していますし、SHIFTの人材のレベルは高いのでそれに対して適切な単価で交渉するようにしています。

視座が変わる出会い――役員との対話がくれた気づきと成長

――組織力を武器に提案を実現していけることもSEPとしての大きなやりがいかと思いますが、ほかになにかありますか?

劉:「裁量と自由があること」です。管理されることなく、「今日は何をするのか」といった指示もないなかで、どのお客様と会うか、どのような提案をするかなどは、自分で考えることができます。

その反面、頑張る人を助ける文化もある。これは入社前に小島さんからも聞いていた言葉です。例えば、お客様の役員クラスの方とお会いしたいと思っても、私ひとりではむずかしい場面もあります。

そういったときに、上層部に同行を依頼すると時間をつくってくれますし、その後も「あとは劉さんにお任せします」と私に案件を託してくれます。

自分が理想としていた「裁量があり、かつ必要なときには助けてもらえる」という環境が、まさにいま実現できていて、満足度は100点です。

――冒頭、転職理由として「社長をはじめとした経営層と話したい」と考えていたと。それもいまかなっているんですね。

劉:はい。そのなかで自分になかった新しい視点を得られています。

例えば、某大規模開発プロジェクトに対し、数百億円規模のテストサービスをご提案した際のこと。

お客様先の役員から「TCoE(Test Center of Excellence)という考え方に則って、テスト全体を管理してもらえませんか」というお話をいただきました。

私はそれまで個別の案件をどうよくしていくかという視点しかもてていませんでしたが、経営層の方々は、組織全体の最適化やリソースの効率的な活用、品質担保といった、より大きな視点で物事を捉えているのだと痛感しました。

その言葉に感銘を受け、帰りの電車では自然とほほ笑みが浮かんだほどです。

お客様の右腕でありつづけ、SHIFT3000を目指す

――新しい視野を広げられているんですね。

劉:いまも昔も変わらないのは、「お客様にとっての新しい視点で課題を捉え、解決に導いていく存在でありたい」という思いです。

そのためには私自身がつねに新しい視点をインストールしつづけなくてはいけないと思っているんです。

その点、SHIFTではハイレベルなお客様と直接関わって得た気づきを、次の案件に活かすサイクルが絶えずまわっているので、自分自身まだまだ成長していける予感がしています。

――そのグッドサイクルの先に見据える、今後の目標について教えてください。

劉:SEPとして成し遂げたい目標は大きく2つあります。

1つ目は、やはりミッションである「数字で結果を出すこと」です。これは、いい換えると「SHIFTのサービスをもっと多くの方に知っていただく」ということです。

ひとりでも多くの方にSHIFTを知ってもらうことが私個人の目標であり、それが「SHIFT3000」への貢献につながると信じています。

2つ目は、「人を育てること」です。ひとりでは対応できる幅に限界がありますし、攻めと守りのバランスをとりたいので。

私が「攻め」で立ちあげた案件を、それぞれのメンバーが自ら「守り」拡大していけるように、背中を見せていかなければならないと思っています。

――劉さんの熱意と、SEPの魅力がよく伝わってきました。本日は、ありがとうございました!

(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)

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