SHIFT仙台で働くPMOに聞く“仙台に住みながら、東京の仕事、東京の給与”ってホント? 

2024/06/10

地方に住みながら、東京水準の仕事と給与で活躍する───。SHIFTにはこうした働き方を実現しているメンバーが大勢います 

そんなSHIFTならではの働き方に興味をもってくださった方のために2024年1月25日にSHIFT仙台オフィスがキャリアイベントを実施。 

入社2年目のPMO2名が働き方や昇給、転職前後の感想を本音で語りました。 

本日のアジェンダ

1.SHIFTについて

イベントは会社紹介で幕を開けました。ソフトウェアの品質保証を起点にIT総合サービスを手がけるSHIFT。

2005年に設立され、2024年4月現在、グループ40社の従業員が約1万3,000名を超えています。 

引用:2024年8月期第2四半期決算説明資料 P.49

その強みは、5.5兆円のブルーオーシャン市場で圧勝していること。IT人材が不足するなか、非エンジニアの方が活躍できる市場をつくっています。

昇給やキャリアップにつながる独自の社会検定制度に加え、明確な評価制度を設けるなど、入社年次や経験に関わらず、従業員の頑張りに「やりがい」と「報酬」で応える体制を整えています。 

現在は「品質保証」という強みを軸に、IT総合サービスを展開し、2023年8月期決算では880億円の売上高を達成。

上場を機にIT業界経験者の採用にも注力。リモートワークされる方もいるので、仙台オフィス自体は小規模ですが、今後は採用数に応じて移転拡大の予定です。 

2.登壇者自己紹介

仙台を拠点に、東京の仕事と東京の給与を実現したPMOの本音に迫るこのイベント。まずは登壇者である入社2年目の2人が自己紹介をしました。 

1人目は産業サービス1グループの山崎です。 

山崎:氷河期世代の私は目指していたところにいけず、新卒で山形の企業に入社しました。

そこでは半導体工場のIT推進にあたり、現場とシステム部の橋渡しを担当することに。 

要件をまとめる側だったのですが、その際にExcelのVBAでツール系をつくっているうちにIT業界への転職を考えるようになりました。

仙台のいちSI企業に入社し、東京で金融系を中心にシステム開発を担当。 

仙台に戻してもらったものの金融系の仕事がなく、仙台で転職。その間にPLやPMの経験を積み、2022年4月にSHIFT仙台拠点メンバー第1号として入社しました。

以来、鉄鋼業界のシステム開発案件のPMOを務めています。 

7月に本番を迎え、関連工場への導入を進めています。参画当初から品質PMOとしてテストや障害の分析を担っており、最近ではプロジェクト推進のような業務にも携わりはじめています。 

転職のきっかけは、仙台では自分の経験を活かせる金融系の案件がなかったことと、チームで動くような仕事をしたかったこと。

仙台での2度目の転職では、コロナ禍以降増えたリモート求人で仙台以外の選択肢を視野に入れつつ、管理職からの脱却を目指しました。そしてSHIFTに入社したのです。 

2人目は公共・決済サービスグループ所属の阿部です。 

阿部:岩手県出身の私は仙台の大学に進学しました。卒業後は東京のSIerに新卒で入社し、14年ほど銀行基幹系システム開発プロジェクトを担当しました。 

私は転職が多く、SHIFTは9社目です。主なキャリアは、10年在籍した2社目の大手SIerで構築しました。

高品質が非常に求められる環境で、PG、SE、PMへとキャリアアップしてきました。 

PMとして最大250人月・4億円規模のプロジェクトのマネジメントを経験し、身につけた力を仙台のために使いたいと考え、2018年にJターンしました。 

しかし、仙台では大きな案件のマネジメントスキルを活かすことができず、転職を繰り返すことになったのです。

また、仙台ではエンジニアの平均的な給与が首都圏の6〜7割になってしまうため、システム監査職へとキャリアチェンジしました。 

その後も転職を繰り返したのは、規模感で自分を納得させられなかったためです。

SHIFTに入社後は、金融機関向けに数億〜数十億円規模のシステム開発案件のプロジェクト評価を行っています。 

いまは監査的な立場ではありますが、PM経験を活かして裁量をもち、仙台にいながら東京と同等の規模感の仕事ができることに非常に満足しています。 

3. 理想は叶った? 地方在住メンバーによるトークセッション

ここからはトークセッションです。今回の進行を務めるのは人事の森です。日系航空会社のグランドスタッフやITインフラ企業の採用人事を経て2022年8月にSHIFTに入社し、出身地の宮城県で第二新卒・未経験採用の業務を担当しています。 

森:まずは、お二人の現在の仕事や働き方について教えてください。 

山崎:現在はシステム開発のPMOを担当しています。契約先が東京の会社なのですが、グループ会社が仙台にあるので、席だけお借りして東京とやりとりしています。

そのため、出社は必須ではありません。今は週1日在宅で週3日はお客様の仙台オフィスに、週1日はSHIFTの仙台オフィスに出社という形です。 

阿部:私には二つ仕事があり、一つは某金融機関システムのリスク管理・プロジェクト審査です。これらのお客様は東京の会社さんなので、完全リモートで行っています。

もう一つは公共・金融分野の営業です。これは会社から指示されている業務ではなく、仙台で業務拡大したいという個人的な思いから空き時間につづけています。 

仙台はお客様が都市部にコンパクトに集中しているため、とても営業しやすいんですよ。 

森:お二人とも何度か転職を経験されていますが、SHIFTで得られたスキルや力はありますか? 

阿部:技術的なスキルではありませんが、度胸がつきましたね(笑)。人を巻き込んでプロジェクト推進する力がすごく身についた気がします。

SHIFTには、大手SIerや事業会社、官公庁など多彩なバックボーンをもつ人が集まっており、その人たちの前職のつながりを活かせばさまざまな提案ができますから。 

人材獲得に関してもSHIFTはいろいろな業界から注目されており、採用のノウハウ自体が商材になる面白さがありますね。

この商材を活かして何かを実現する際、人を巻き込んでうまくやっていくというスキルがつきました。 

山崎:私はいま、90人月規模のプロジェクトを運営する立場になっていますが、当初は自分も「身に余るかも」と思っていました。

それでもなんとかやっていけるようになり、現在は仙台にはない規模のプロジェクトを運営するPMOとして非常に楽しく仕事をさせていただいています。 

PMOとしてお客様に報告する必要があり、SHIFTで共有される「まとめ方の標準」のようなものと自分の経験を掛けあわせることで、お客様にあわせた報告が徐々にできるようになっていると感じています。 

森:入社後前後で感じたギャップはありますか? 

山崎:会社の雰囲気がすごくいいですね。仙台オフィスの開所式に経営層がフレンドリーに話しかけてくれましたし、何かあったときでもこちらから声をかけやすいですね。この点が、いままでの会社と違うなと感じました。 

阿部:入社前の面接で「うちはベンチャー企業だ」といわれたのですが、「そんなわけはないだろう」と思っていたのです。

当時でも従業員数が6,000人でしたから、この規模なら意思決定も遅くなるし、会社としての標準化もバラバラになっていくだろうと。 

しかし、入社したら本当にベンチャーでした。私が自分で営業活動をしていることがいい例ですね。

また、普通の会社なら部署が違う人とはあまり話をしないと思うのですが、山崎さんと私は部署が違っても日常的に話していますし、部を超えたノウハウの共有もしています。 

大企業になってもベンチャーらしさがいい意味で残せていると思います。いまでも上席にチャットしたら普通に返ってきますから、グループ従業員数が1万人を超えても変わっていませんね。 

阿部:先日はじまった社内の「キャプテン制度」についても、キャプテンに任命された約800名のなかに山崎さんと私も選ばれており、役員と意見交換する場もあります。

こうしたベンチャー気質が残っている点は、いい意味でのギャップですね。 

森:入社して2年たったお二人の今後のビジョンを教えてください。 

山崎:仙台での案件拡大も視野に入れています。仙台オフィスのメンバーにはエネルギー領域の案件を担当する方が多く、製造業は私一人だけ。人を増やして居場所を広げて行きたいなと思っています。 

阿部:私も仙台で事業を拡大して行きたいという強い思いがあるので、最終的には仙台の公共金融領域で年間数億円のビジネスを展開したいと考えています。 

仙台には意欲の高い素晴らしい人材が集まっていますから、地方のビジネス拡大という意味でも、仙台がモデルケースとなってほかの地域に展開できるよう、地域部門を立ち上げるのが夢です。 

地方では要員の融通などの課題が出てきます。課題を解消して地方ならではのモデルをつくりあげ、ほかの地域でも成果をあげることを目標にしたいですね。 

4.NGなしで答えます! 質疑応答タイム

仙台で活躍する二人に熱い想いを語ってもらった後は質疑応答タイムです。参加者から寄せられた質問に二人が答えます。 

森:最初の質問は「PMとしての案件の関わり方は?」です。 

阿部:最初に弊社のPMの定義を説明させてください。テストを主な業務としている弊社では、テストにおけるプロジェクトマネジメントをPMと呼んでいます。

また、PMOはPMの下にいるのが一般的だと思いますが、弊社ではお客様のPMをご支援する役割をPMOと呼んでいます。

そのため、PMはテストに特化し、PMOは全工程で活動します。 

これを前提に案件の関わり方をお話ししますね。テストのPMにはいろいろありまして、お客様がテストのPMとなる場合があり、さらにそのお客様がプライムベンダー様のケースと、事業会社様のケースがあります。 

前者の場合、要件定義からプライムベンダー様が担当されるので、そこから入っていっしょにテストの計画を立てることからはじめます。

全体テストの考え方から個別テスト、総合テストの方法を検討し、作成に関わります。 

後者の事業会社様がお客様の場合、開発は別のベンダーが行い、結合テスト以降は弊社にご用命いただくこともたまにあります。

その際は、開発から行うベンダー様といっしょにテスト戦略を立てて進めていきます。 

一方、PMOは品質に限らず、お客様の重要なパートナー、片腕となります。弊社は品質に関するノウハウを蓄積してきましたから、品質の観点からお客様をご支援しています。 

山崎:私は品質PMOとしてお客様のPMの下についています。最初から入っている場合は全体テスト計画から担当しますが、途中からの場合は、個別テストの計画立案や実施、テストの進捗管理なども重要な役割となっています。 

また、テスト仕様書の作成・管理方法をお話したうえで、みなさんにテスト工程に入っていただいています。

それ以降は進捗を管理し、バグの集計や現状報告を行います。単体テストなら特定のフォーマットを使って集計・報告を行いますが、集計方法や報告内容についてはお客様と相談しながら適切に進めていきます。 

森:プロジェクト初期からの業務や要件定義もありますか? 

山崎:提案の段階で要件定義がはじまる場合は品質保証PM が参画することは当然ありますし、要件定義を聞いてシステムテストの計画を立てることもあります。

契約次第で参画のタイミングが異なる場合もありますが、入れる場合はいっしょに決めて業務フローを起こしてテスト計画を立て、設計者が設計を進める形になります。 

森:プロジェクトの掛けもちなどマルチワークをすることはありますか? 

阿部:メンバー層でも、PMなどの役職レベルでも、基本的に一つの案件に集中します。掛け持ちをするのは、複数案件の統括・管理を担うサービスマネージャー(※)以上の役職だけですね。 

※複数案件を管理し、滞りなくサービス提供ができるよう責任を担う立場。 

森:次の質問は「メンバー間のコミュニケーションはどのように行っていますか? また、案件以外で関わることはありますか?」です。 

山崎:コミュニケーションはいつでもどこでもTeamsで行います。仙台メンバーでつくったグループや趣味が同じ人が集まるゲーム部など、ものすごい数の窓がありまして、部長に直接意見をいえるくらいの関係ができています。 

また、仙台オフィスで会えば案件以外の話もしますね。自発的に金曜日に集まったり、月に一回集まって食事をしたりしています。 

森:つづいて、「会社の気に入っているところ、おすすめポイントは?」という質問です。 

阿部:すごい人がたくさんいるので、その人たちとつながって何かを成し遂げられるところですね。 

山崎:それは感じます。また、これまで経験したことのないことにも挑戦できる環境ですね。「従業員がSHIFTを好き」という雰囲気があるのも魅力だと個人的に感じています。 

森:「仙台のテスト案件と他の地域の案件の比率はどのくらいでしょうか」 

阿部:私は現在、仙台のテスト案件はあまり行っていません。事業会社様とベンダー様に対し、全体PMOと品質PMOの二つの観点で支援しています。

テストはこれからまさに強化していきたい分野。最初にPMOとして入るとお客様の事情が理解できるので、課題の把握とそれに対する提案ができますから、そうしたことをやっていきたいと思っています。 

山崎:補足させていただくと、最近、うちのグループで2人、テストをはじめています。PMOやPM以外で東京のテストをやっている実行者もいます。 

参加者の質問に丁寧に答える二人。なお、今回のイベントの参加者には、職務経歴書などの書類作成のサポートを行うほか、面接で想定される質問集をまとめて提供することが伝えられました。 

この記事をご覧になってSHIFTについてもっと知りたいと思ってくださったら、ぜひ募集職種やほかのライブラリ記事ものぞいてください。 

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