探しつづけたのは、もっと勝ちつづけるために必要なもの。エンターテインメント領域でつなぐ「バトン」 

2024/03/27

競合他社が立ちはだかる、ゲームをはじめとするエンターテインメント領域(以下「エンタメ」)。レッドオーシャンのなかに飛び込んで奮闘し、エンタメのバトンを繋いだ仲間の想いを深掘りします。 

※所属部署・役職は20243月時点 

目次

成長期走者:島川 知 「厳しい状況が、かえって自分を奮い立たせた

できることは全部やり、スピード感をもってお客様に応える。エンタメを立ち上げた当時の役員から部門を引き継いだとき、それが組織を成長させる唯一の道だと感じました。

当時は競合他社が遥か遠くにいて、しかも、お客様の開拓は進めているものの、大きな売上があるお客様は1社のみ。厳しい状況でしたが、それがかえって、「もっと頑張らなければ」と、自分を鼓舞してくれていたのも事実です。

SHIFTに興味をもつ企業すらいない状態から、どうにか業界に食い込んで売上を立てるため、案件と人員の確保に奔走する毎日でしたね。

試行錯誤のなかでつかんだ、1つのきっかけ

競合が立ちはだかるレッドオーシャンで勝つために、何が必要なのか。スマホゲームが発展し、マーケットとともに売上が拡大しても、試行錯誤はまだまだつづきました。 

そのなかでつかんだ成長のきっかけの1つが、たくさんの仕事を生み出すゲームプロデューサーとの関係構築です。彼らとの親密度を可視化し、愚直に追いかけるなど、新たな戦略を打ち立てていくうちに、成長も加速。 

エンタメ部門全体が勢いづいてきたところで、組織改編を機にエンタメ部門を次のリーダーに引き継いだんです。エンタメを託す人は、清水さん・井手さんしか考えられませんでした。 

清水さんとはずっとこの領域をいっしょに育ててきましたし、彼は心からゲームを愛し、お客様と同じ熱量でゲームを語ることができる。

井手さんは業界歴も長く、経営の経験もあり、SHIFTの僕らのビジョンに共感して入社をしてくれた心強い仲間のひとり。 

なので、このふたりこそが、エンタメのさらなる成長に欠かせない人だと感じていましたね。 

その後、エンタメ領域は本当によく伸び、競合との距離も縮まっています。自分がリーダーをつづけても、この事業規模にはならなかったでしょう。

バトンを渡せて、本当によかった。いま清水さん・井手さんには、組織を率いるリーダーとして、尊敬の気持ちを抱いています。 

拡大期走者:清水 恭兵 「トップに立つ怖さや不安を、仲間が打ち消してくれた

ここで失敗したら、もうあとがない。突然の組織改編と、島川さんが担ってきた事業を率いるポジションへの就任は、驚くとともに、強いプレッシャーに押しつぶされそうでした。 

実は過去に一度、組織をうまく成長させられなかった苦い経験もあり、トップに立つのは怖かったですね。

しかし、実際に動きだしてみると、エンタメのアカウントマネージャー(※)たちが、私をしっかり支え、不安を打ち消してくれたんです。本当に心強く、救われましたね。 

そこから徐々に、自由に戦略を考え、形にできることに、ワクワクできるようになりました。 

※お客様単位での案件管理や、すでにお取引のあるお客様の課題に対する提案活動・折衝を行うポジション 

形勢を逆転していく面白さは、エンタメならでは 

エンタメは、SHIFTでは珍しくレッドオーシャンで展開する事業です。お客様から選ばれるサービスを提供し、ライバルより後発のSHIFTが徐々に形勢を逆転していく面白さはたまりません! 

モバイル系ゲーム分野で着実にサービスを磨きあげ、いまはゲーム業界の本丸といえる、コンシューマーゲーム分野にも切り込めるようになりました。

マーケットを大きく広げてきましたが、特に後者においては、ようやく少しヒビを入れられたところ。 

そして次は、ゲーム業界の「文化の壁」こそ、私たちがヒビをいれたい部分なんです。 

複雑化するゲーム開発に伴ってテストにかかるコストが肥大化するいま。「SHIFTが上流工程から支援し、不具合を未然に防ぎます」と提案して受け入れてもらうには業界への啓蒙からはじめなくてはいけません。 

ローラー作戦で大量の人員で不具合を探すというゲーム業界のテストのやり方はここ20~30年で「文化」になっていますし、お客様組織もそれに最適化されているからです。 

上流工程から支援するには、SHIFT側にも開発全般、自動化、アジャイル開発に知見があるゲームエンジニアやプランナーといった人材が必要不可欠。

いいゲームをつくろう、ゲーム開発に関わる人たちを幸せにしよう、そんな想いを共にする仲間と、少しずつヒビをいれていきたいですね。 

鼓舞するリーダーとして、エンタメを前に進めていく

私は島川さんのような、何でもできる強いリーダーではありません。だからこそ、組織をぐいぐい引っ張るというよりは、優秀な仲間を鼓舞し、全員がもっている能力や知見を存分に発揮できる状態をつくることで、エンタメ事業を前に進めようと思っています。 

とはいえ島川さんから学んだ、仲間と、その家族の生活を守る責任感や、事業を組み立てる思考は、いまの自分に不可欠なもの。

受け継いだ部分と、自分らしい色をうまく織り交ぜて、エンタメ事業部をさらに成長させていきたいです。  

そして、「売れるサービスづくり」をエンタメでも具現化し、部署名の通り事業の幅をゲームから「エンタメ」に広げていくことが私たちの目指すところだと思っています。 

拡大期走者:井手 勝也  「約800名の声をすくいあげ、正しくメッセージをつたえる

島川さんからバトンを受けとった私は、当時約800名規模の組織を牽引する立場となりました。直前に管掌していたのが50名ほどの上流支援グループだったので、18倍ですね……(苦笑)いまではその規模もさらに大きくなり、約1,400名規模の組織です。 

とにかく私が当時もいまも意識しているのは、いかにアルバイトも含めた現場の声をすくいあげるか、そして組織としてのメッセージを正しく伝えるかということです。 

過去に200名規模の組織を見たことはありましたが、800名ともなると一人ずつ面談は現実的に不可能です。

そこでグループ長はじめマネージャー陣にはメンバーとの1on1を指示し、会議体を整理することで、現場の声や状況が私まで届くようにしていっています。 

最近は、社内SNSを利用して直接私からのメッセージをブログとして投稿することで、誤解を解消したり、正しく想いが伝わる方法を模索したりしています。 

つねに動ける、瞬発力のある組織でいるために。効率化を全員で徹底的に

近年のゲーム市場では、VTuber事業が急成長したり、小規模でも世界展開が比較的やりやすいSteamで爆発的な売上を記録する国内ベンチャーが現れたりしています。 

清水さんたちアカウントマネージャー陣が、お客様との関係を構築・拡充していくなかで、こうした急激なニーズに瞬発的に反応し、方向転換から体制拡大まで身軽にクイックに行える組織でありたい。 

そのためにはつねに弾力を残した状態で、即座に最高速に到達できるような体制や仕組みである必要があります。

組織として高生産性を担保することで、より少ない人数で瞬間的に最適な出力までスケールアウトできる状態をつくりあげていこうとしています。 

生産性を向上させるためには、業務を可視化し、手順化し、効率化、自動化することを愚直に徹底的に突き詰めていくことがポイントです。 

効率化することで自分の仕事が楽になるうえ、その過程で身についたスキルや定量成果はどの会社でも通用するポータブルスキル、実績となります。

「全員」でこれを徹底的に考え切磋琢磨することで組織が活性化し、どこにいっても活躍できる強力なチームになっていくと思っています。

そうして関わるすべての人々がSHIFT社内でもよりハイレベルな仕事へチャレンジしていってもらいたいですね。 

他社とは違うやり方で、SHIFTは別の理想を目指す 

ゲームデバッグのビジネスモデルは一般的に、アルバイトを大量投入して、薄利多売。利益確保のために勤務調整するなどしわ寄せがいくのは彼らアルバイトでもあります。 

でもアルバイトの方々のなかには、誰にも負けない知識や趣味、真似できない特殊な技能を持った方もとても多く、SHIFTが目指すのはこうした尖った人々が、より活躍できるように、どこよりも優れた生産性や技術の基盤・考え方を提供することでほかよりも力高く働ける組織。 

頭数だけで勝負するために、優れた才能を使い潰すことはしたくありません。そのためにもいまいる1000人ほどのアルバイトメンバーから尖った方々、ダイヤの原石のような方々を発掘し輝けるようにもしていきたいですね。 

一見して目立たないように見える方々の中からでも尖った逸材を発掘できるように、客観的な基準や、KPIも早急に仕組みをつくっていき、より事業を成長させて皆がより輝けるチームをつくりたいと考えています。 

誰もが認める業界の負に終止符を。「幸せ」なゲーム開発とキャリアパスを創造する 

(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです) 

この記事のタグ



  • おすすめ