証券系シンクタンクでキャリアをスタートし、上流工程から開発、基盤設計、データマネジメントまでを経験。数千人月規模のプロジェクトマネージャーを何度も経験し、証券グループ内のネット銀行設立にも参画した須藤厚。
自身の専門分野のキャリアにおいて、ある種の頂点にたどり着いたともいえる状態に至ったとき、須藤が求めたのは「新しいチャレンジ」であり「業界そして社会への貢献」でした。
SHIFTに出会い、金融・公共サービス部の部長となった須藤が、前職で登りつめたキャリアのその先に見た、未知の仕事の醍醐味を包み隠さず語ります。
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金融・公共サービス部 部長 須藤 厚
大手証券系シンクタンク入社。約10年の開発現場、約6年の海外駐在を経たのちにネットバンク設立におけるIT戦略、数千人月単位のPM・体制構築を担う。業務開発刷新、インフラ基盤更改、サイバーセキュリティ対策等、ITアーキテクチャー全般の大小様々なPMを経験ののち、2021年3月にSHIFTに入社し、現在は品質サービス統括部の金融サービス部の部長を務める。趣味は旅行、ジョギング、ゴルフ。
目次
一企業の枠を超え、業界そして社会のIT変革を支援したい
私が転職を考えていた2020年ごろ、金融業界は大きな変化の狭間にありました。
FinTechやプラットフォームサービスなどの台頭、新しい企業や業界に参入してくる大手企業も次々現れていました。私自身も1つの企業の枠を超えて業界全体、さらにその先にある社会へ貢献したいという意識が強くなっていったのです。
自分のキャリアを活かして未知の経験ができる企業があるのではないか。「そんな会社に出会えれば、人生の後半戦はもっと楽しくなるぞ」と、そんな想いが芽生えたのを覚えています。
そうして出会えたのがSHIFTでした。成長が著しいなかでも「品質」という軸をぶらさず、新たなサービスや事業を展開する姿をみて、勢いも可能性も大きいと感じましたね。
私のプロジェクトマネージャーとしての経験を活かすことで、多くの金融機関の尖ったサービスを品質面で支援できるだろうし、事業会社の立場でビジネス戦略に即したIT戦略・企画立案に従事してきた経験から、SHIFTの金融部門の事業拡大に必ず寄与できるはずだと考えました。
業務の知見とITテクノロジー。2つの力をあわせもつ
近年、金融機関は各々のサービスを分解し、FinTech企業を含む各金融機関が得意とするサービスと協業する時代へと突入しています。従来の金融サービスとFinTechがもたらす新しいサービスが組み合わさる潮流のなかで、実際には人材不足に陥っているお客様も多いんです。
でもSHIFTならこの課題を解決できます。「金融業務の知見」と「金融ITテクノロジー」という、業界で必須の2つの力をあわせもつ人材が豊富だからです。
当社はフラットに個人の能力をみて採用しており、多種多様な人材を獲得する力があるんですね。金融といってもさまざまなジャンルの案件がありますから、個性的なバックグラウンドをもつ、多種多様でユニークな人材がいることは大きな強みです。
たとえば生命保険会社出身のプロジェクトマネージャー。彼は、大手銀行の案件を担当していますが、「お客様が手放さない」という表現がぴったりなくらいあつい信頼を得ています。彼自身の経験から事業会社側の思いや立場を理解できるうえに、開発側の視点をあわせもつので、非常に細やかな配慮ができるんです。
大手IT企業のテストセンターの立ち上げメンバーで品質一筋にやってきたプロジェクトマネージャーもいます。まさに金融ITテクノロジーのスペシャリストの彼は、「将来はグローバルでSHIFTを極めたい」と熱い情熱をもち、活躍しています。
SHIFTに集まる人たちは、業界や社会への貢献意識が高い方が多く、自分の専門性に加え、知見とテクノロジーの両面のスキルをバランスよくもっている方が多いですね。どちらか一方に強いという企業はよくありますが、両方に強い人材がいる企業は意外に珍しいかもしれません。
制約がないから環境変化に強く、つねに最適解を提供できる
最近、5年に及ぶ大規模なシステム統合のプロジェクトが1つ完了しました。
このような長期に渡るプロジェクトにおいてもSHIFTは強みを発揮します。開発期間が長くなると、ときには想定しえない外部環境の変化も起こりえます。前述のプロジェクトもコロナ禍での連携先の海外のロックダウンなど、急激な環境変化への対応が必須でした。
他社の場合、計画当初の契約内容にしばられ、迅速な対応ができないというジレンマを味わっているケースも少なくありません。しかし、想定外の環境変化にもその都度、お客様のビジネス達成に向けてもっとも適した対応策を選び、柔軟にプロジェクトを成功へと進めていけるのがSHIFTなんです。
長期プロジェクトであっても、短納期でその都度プロセスを完結させながら、次の段階のベストな提案をお客様に提供していく。プロジェクト推進手法としては、もちろんウォーターフォールもアジャイルもお客様の体制にあわせますが、広い意味では、SHIFT自体のプロジェクトの進め方が、アジャイルに非常に親和性があるといえますね。
柔軟に対応できるのは、「こだわらない」というSHIFT独特の強みのおかげでもあります。
開発手法やソリューションに制約がないので、お客様のプロダクトを安心して利用できる品質を確保する、ベストマッチの仕組みを選び提供できるんです。自社製品をもつ会社の場合は、社内開発者の手前、いいたいことがいえない場面もあるかもしれません。でも、しがらみが一切ないので物事をフラットに見て、あるべき姿で、まっとうな意見をいえるんですよ。
金融業務にもITテクノロジーにも強いエキスパートが、お客様のビジネスを成功させるという目的に純粋に向き合い、柔軟かつ継続的に支援できるのは、SHIFT独特の優位性といえるでしょう。
公共領域の支援からはじまった。デジタルガバメント推進における伸びしろ
私がちょうどSHIFTに入社した2021年に、SHIFTの金融部門は公共領域の支援にも着手したんです。
現在、政府や地方自治体では、総務省の重点施策である「デジタル変革を通じた新しい地域と社会の構築」にあわせて、“デジタルガバメント”を推進するための最新IT技術を用いた変革やテレワークや遠隔教育・医療を支える情報通信基盤の整備が進められています。
ただむずかしいのは、国や地方公共自治体ごとに情報システムや業務プロセスが異なっているため、横断的なデータの活用が困難な点。
それに対してSHIFTには幅広い業界における多種多様なテストシナリオやプロジェクト推進プロセスの標準化のノウハウがあります。当ノウハウを活用することでデジタルガバメント実現にむけた一役を担うことができると思っています。
いうまでもなく金融機関や政府・地方自治体のシステムは安定稼働が不可欠です。これらのスピーディなビジネス変革が求められる状況で、品質保証という強みをもつ私たちが支援できる場はますます増えていくことは明白でもある。
現在取引のある省庁だけでなく、新たに地方自治体の支援も広げていきたいですね。そのために社内体制の拡充のまっただなかです。元デジタル庁の統括官がSHIFTにジョインしてくれましたが、優秀な人材をさらに獲得して、政府・地方自治体のデジタル変革の支援を加速させていきたいと考えています。
3年以内に、現在の2倍以上の人数。大規模なプロフェッショナル集団へ
金融機関、そして政府や地方公共団体向けのSHIFTの支援範囲は、加速度的に拡大しています。目指すのは、金融機関、政府・地方自治体のシステムの品質検証の“デファクトスタンダート”です。
組織運営の視点では、3年以内に現在の2倍以上の大規模なプロフェッショナル集団の体制構築を目指しています。これほど急激に成長を遂げる企業のなかで働くチャンスはそうないと思います。
SHIFTで実際に働いていて刺激的だなと感じるのは、金融機関はもちろん国や地方の公共団体のビジネス・デジタル改革を肌で感じながら、自分のチームを任され、拡大成長させていくプロセスです。
またソリューションに制約がないということは、言葉のとおり“すべての”金融機関のソリューションを品質面で支援できる可能性があるということ。この点も醍醐味でもあり、非常に魅力的な点でもありますね。
業界のデファクトスタンダードとなった先に見ているのはお客様や社会の幸福です。そのためにはお客様と課題を共有し、理想の実現まで寄り添えるような関係構築は欠かせません。便利で安心の生活を過ごせる社会へ、当社の他部門のエキスパートと共にオールSHIFTで、全力でサポートをつづけていきます。
外部協力:新川 五月(執筆)
(※本記事の内容は、取材当時のものです)