選んだのは「未来を創る」場所。業界きっての手練は、日本のテスト技術躍進へ突き進む 

2023/08/22

SHIFTのことは、創業当時から知っていましたよ。ずっと気になる存在でした 

こう語るのは、金融サービス部のY.N.。外資系大手テック企業のテストサービス事業を20年以上にわたり牽引してきた、業界きってのエキスパートです。事業の立ち上げやメガバンク向け共同テストセンターの設立など数々の大業に貢献してきました。 

 そんな彼が、定年退職ののち次のステージとして選んだのがSHIFTでした。 

「転職エージェントを通じて、他の企業からもいくつか引き合いはありました。数ある選択肢のなかから、一番面白いことができそうな会社を選んだのです」 

2022年2月の入社以来、チームの要となって数々のプロジェクトに取り組むY.N.。いまの仕事のやりがいや楽しさ、そして、実現に向かって動き出した“夢”について、ざっくばらんに語ってもらいました。 

  • サービス&テクノロジー本部 品質サービス統括部 金融サービス部 金融BA・PMグループ Y.N.

    大手ITベンダーにて、約38年の製品開発(SWエンジニア)およびITシステム開発(ソフトウェアテスト事業)を経験後、2022年2月SHIFTに参画。金融サービス部門にてお客様支援の傍ら、我々自身すべてのメンバーに、SHIFTのもつテストオファリングをよく知ってもらい、お客様のニーズに応じたご支援ができるよう活動中。また、ライフワークのソフトウェアテスト事業の拡大の一環として新サービスの立ち上げや、海外進出も視野に入れて活動中。プライベートでは、アウトドアキャンプ歴30年以上、テニス、ゴルフ、料理教室通いのほか、最近はキャンピングカーで全国行脚など余暇は3匹の愛犬と共に飛び回っています。 

目次

選んだ会社は、想像以上に「品質管理のプロ」だった 

人生ではじめての転職。どんな職場がよいかと思いを巡らせたとき、まずはやはり「自らの専門性を活かしたい」という気持ちが沸き上がりました。

次に浮かんだのが「チームで仕事がしてみたい」。前職は大企業でしたが、直接テストサービス事業にかかわる社員の数は少なく、個人プレーに近い動きが多かったんです。 

SHIFTは、ソフトウェアテストを主力事業とするベンチャー企業。上場後も安住することはなく、厳しい目標を掲げて達成をつづける、とても活力のある会社です。専門性を活かせるうえ、仲間と会社の成長を喜び合える環境は、まさに私の理想だと思い入社を決めました。 

いま、私は、金融機関をお客様とする金融サービス部でサービスを提供する傍ら、新規顧客を開拓する通称「タイガーチーム」に所属しています。 

金融サービス部としての業務と、タイガーチームとしての業務にわかれるのですが、前者では主に既存顧客のプロジェクトに入り、金融システムのテスト・品質保証の戦略や契約策定、設計や実行、品質コンサルティングなどにあたっています。 

ジョインして最初に驚いたのは、某大手金融機関の全プロジェクトにおけるテスト方針書を、SHIFTがレビューしていること。テスト方針書は、これからその企業がどんなプロジェクトを進めようとしているのか、品質向上に向けてどのように取り組むのかをすべて記載する、とても重要な書類です。 

よほどの信頼がない限り、外部企業には開示されません。「SHIFTはテストに厳しい金融業界から“品質管理のプロ”として認められているんだ」と感激しました。 

タイガーチームは、シニアメンバー20名ほどで構成。チーム名は、先陣きって敵地に乗り込み、陣地を広げていく軍隊の特殊部隊に由来しています。業務内容は、先遣隊さながらに新規顧客を開拓し、課題をヒアリング。解決に向けたソリューション提案を行なっています。 

最初の設計ですべてが決まるソフトウェアテスト。重要な、ふたつの見極め 

テストや品質管理の工程は、家づくりのプロセスにとてもよく似ています。 

家を建てるときは、最初に安全性を考慮した設計を施した後、土台を固め、柱を立て、屋根や壁をつくる、という感じで決められた手順に沿って積み上げていく。最終的には各部屋の家具やカーテンを選びながら細部を整え完成させます。 

テストも同様で、視点をマクロからミクロに変えながら、粛々と作業を進めていくのですが、最初の骨組みの部分に漏れがあると、必ず問題が発生します。 

ベストな設計をするためには、案件のカラー(特性)、そしてテストにおける強弱を見極めなければなりません。 

それぞれの案件には特性があります。例えば、FX関連のシステムでは、瞬時に通貨と通貨を交換するためのパフォーマンスが求められます。そのため、速度に対するテストを重点的に実施しなければなりません。 

既存システムをAWSなどクラウドに移行する場合は、新旧両方のシステムに機能が追加されるケースが多いため、双方のシステムが枝わかれするのを防ぐことがもっとも重要。このことを念頭に置いてテストを設計します。 

特性を認識できたら、次にテストの妥協点を探ります。テストに投資をすればするほど、間違いなく品質はよくなるのですが、お金は有限です。特性を踏まえて、注力するポイントや落としどころを見極め、設計する必要がある。 

テスト方針書や提案書の作成、レビューをする際は、自らの経験だけでなくSHIFTにあるデータベースも参考にしながら慎重に進めています。いずれにせよ最適解を見定めなければならないのは、テスト業界における最大の課題だと思いますね。 

「同じ目線」の仲間たちとともに成長できる、理想的な環境 

品質に対する課題を見つける一つの手法が、バグの分析です。ケースバイケースですが、1案件にかかる期間はだいたい1~2ヶ月。とても根気がいるむずかしい仕事ですが、私自身はシステムの健康診断的な役割を担えることに面白味を感じています。 

テストで検出されるバグを分析する作業は血液検査に近いイメージです。不具合となる原因を追究し、できるだけベストな品質に近づける。日々やりがいをもって取り組んでいます。 

私は開発部門からキャリアをスタートさせましたが、どんな開発工程においてもテストは重要なプロセスのひとつです。そのテストサービスを主力事業に据えるSHIFTは「ものづくりの本質を理解した企業」だと感服し、以前から動向に注目していました。 

実際に一員となってみると、全社的にテストや品質に対する知識レベルが圧倒的に高いことがわかりました。前職では私を含む少人数のメンバーがテストサービスに関する営業資料を作成していましたが、SHIFTではすばらしい提案書を作成できる営業メンバーが数多く存在します。 

基本のフレームワークはありつつも、テストの設計や分析方法、報告する表現などはプロジェクトによって千差万別。見ていて勉強になるし、毎日のように刺激を受けています。 

前職は外資系だったこともあり、風通しのよさが抜群によかったのですが、日本企業であるSHIFTも同様のカルチャー。とても居心地がいいです。 

提言はウエルカムですし、社員同士でお互いのナレッジを共有できるのもありがたい。例えば「30%削減できます」など品質改善を定量化して表現するのは至難の業なのですが、先日、他の従業員にその算出方法を共有してもらいました。 

自分もまだまだだな、と思わされる場面はしばしばありますが、成長実感があるのはうれしい。現に、自分の提案書もどんどん洗練されているのがわかるんですよね。 

日本のテスト技術を、世界へ。この会社でライフワークを全うする 

私は昔から前人未踏のチャレンジをするのが好きでした。前職では“日本初”の事例やサービスをいくつか実現させています。 

あくまで個人的な構想ですが、SHIFTのソフトウェアテスト事業の海外展開を企画していきたいと考えています。SHIFTではこれまでも海外に子会社を構えていますが、事業拡大にはまだ至っていません。これについて上司に話したら大変興味をもってくれました。 

私のライフワークは、日本のソフトウェアテスト業界の発展に寄与すること。国内のテスト技術は、間違いなく世界に通用するレベルです。国民性もあると思いますが、ここまできめ細やかなテストができる国はおそらく他にないでしょう。 

たとえ高額であっても確かなテストを重ね、品質を向上させたいという企業は世界に必ず存在します。そういうニーズを掘り下げながら、世界各地にどんどん進出していきたい。 

いまは具体的な戦略を自ら練っているところです。オーソライズがとれたら、すべて自分で考え、行動できる。それがベンチャー企業の最大の魅力だと思います。 

入社してまだ1年半ですが、はやくも旧来の仲間をひとりSHIFTに招き入れました。彼女も日本のテストプロセスの第一人者です。ある日、自分の仕事について話したら「とても面白そうだ」と興味をもってくれ、気がついたら同僚になっていました(笑)。 

いまが本当に楽しいから、私もつい熱を帯びながら話しちゃったんでしょうね。SHIFTの成長、そして業界の発展のためにも、優秀な人を積極的に呼び込みたいですね。 

外部協力:福嶋 聡美 (執筆)

(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)​

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