“プロセスの型化”が、私に戦う力を与えてくれる。SHIFTがほかファームとは違うといわれる理由

2025/12/11

「成果物の型じゃない。“動き方、考え方の型”があるんです」。

こう語るのは、コンサルティング部の山村です。SIer、大手コンサルでの経験をもつ彼女は、SHIFTの強みを、“プロセスそのものが型化されている”という点にあるといいます。

「課題解決の先の“あるべき姿”と、そのために“できること”のギャップを、どう埋めればいいのか迷わなくなりました」。

現在は、あるデータプラットフォームの基盤構築という前例の少ない市場で、お客様から「SHIFTはほかファームとは違う」との声をいただいているとのこと。

彼女はその違いをどう感じているのでしょうか。

そして「プロセスの型化」をはじめとしたSHIFTのコンサルティング部がもつ特徴は、どんな成長を彼女にもたらしているのか探ってみました。

  • コンサルティング部 山村

    新卒で独立系ITコンサルティング企業に入社、機関投資家向けのASP型株式トレーディングソリューションの要件定義から運用保守、プロジェクトマネジメントを経験。その後、独立系総合コンサルティング企業にて新事業開発やシステム企画構想支援、業務改善案件を中心に従事。2025年1月SHIFT入社。

目次

「管轄外です」。専門領域の壁にぶつかってSIerからファームへ

――まずは、山村さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

山村:私は、新卒で金融業界に強い独立系SIerに入社し、証券業界向けに金融商品の取引サービス(ミドルウェア)に関して、プリセールスから開発、運用保守まで携わりました。

開発やテストも経験したのち、PMとして顧客折衝をするようになりました。

そのなかで、自分が担当するトレーディングという領域だけでは解決できず、お客様から相談されても「弊社の管轄外です」と断らざるを得ない状況が増えてきて。

「もっとお客様の課題解決に踏み込みたい」と思うようになりました。

コンサルティングファームに転職してからは、お客様先にほぼ常駐し、企画策定からリリースまで伴走支援していました。コンサルという職種は私にはあっていたようで、充実した毎日を送れていました。

――SIerとコンサル、両方を経験されていますが、どんなスキルが身についたと感じますか。

山村:「お客様をとことん理解する」という姿勢です。

SIer、コンサル時代ともにプログラミングのコードやマニュアルをひたすら読み込んで、お客様のシステムや業務について解像度高く理解することを徹底してきました。

それによって、本当に効果のある解決策を提案できますし、見積もりの精度も上がります。

結果的にお客様の期待値コントロールもしやすくなる。「まずはお客様とシステムの現状を理解することが一番大切だ」という価値観は、私の仕事の根幹になっていますね。

「標準化・型化」への共感。代表の強い想いがコンサル事業にも浸透している

――前職には満足していたものの、プライベートの事情もあってSHIFTへ転職されたと聞いています。

山村:はい。ただ振り返ってみると、前職は実務を通じて学ぶ傾向が強く、コンサルタントとしての「型」や「あるべき姿」を会社として教える文化はありませんでした。

SHIFTに入社してから、ロジカルシンキングなどの勉強会に参加して、はじめて体系的に学ぶ機会を得て。当時はそういった、「足りないこと」に気づけていなかったような気もします。

――それはうれしい収穫ですね。働き方の条件があうことに加えて、入社を決める際に「SHIFTなら大丈夫だ」と思えた要素はありましたか?

山村:面接を通して感じた社風のよさです。SHIFTは、創業者がいまでも代表として、自身の考えや想いを会社全体に浸透させようとしています。

面接では、社長が何をしたいから会社をつくったのかという思いを一人ひとりに届けようとしている姿勢が伝わってきました。

SHIFTがテスト事業をはじめたきっかけが「標準化」や「型化」にあるという話が特に印象に残っています。

私自身、これまでの経験上、業務が属人化して一部の人に負荷が偏ったり、障害が起きたりするのを目の当たりにして、標準化の重要性を痛感していました。

その「型化」の考え方は、コンサルティング事業にも適用されています。

コンサルはソフトスキルで型化しづらい職種ですが、SHIFTではそこにも「型」を取り入れて若手を育成しようとしています。これも社長の想いが部署に浸透しているからこそだと感じ、強く惹かれましたね。

事実がなさすぎる超上流案件。ゼロから仮説を立ちあげる

――ここからは入社後について教えてください。いまはどのような案件を担当されているのですか?

山村:ある大手製造業のお客様で、データを活用したプラットフォームビジネスを立ちあげるための基盤構築をご支援しています。

事業戦略から企画構想、RFI作成まで、いわゆる「超上流」といわれる工程です。

その案件では、私がPM兼PLを務め、ITスペシャリストのシニアマネージャーと新卒メンバー、そしてプロジェクト責任者という4人体制で動いています。

私はプレイングマネージャーとして、新人の育成やレビューをしつつ、自分でも手を動かして戦略を考え、足りない知識はスペシャリストの方に助けてもらう、という形です。

――超上流工程で、しかも新しい領域。むずかしさもあったのではないでしょうか?

山村:一番の壁は、とにかく「事実がなさすぎること」でした。まだ市場が立ちあがっておらず、お客様も運用経験がない。

AIにも答えが出せない、ほぼ想像の世界でビジネスを考えなければいけません。

先行事例や類似する事例を海外からもかき集めて、「将来こうなるのではないか」とゼロから仮説を立てていくプロセスは、過去に経験したことがなく、非常に大きな壁でした。

――お客様からは、「SHIFTはほかのコンサルとは違う」と評価されたそうですね。山村さんから見て、何が違うと感じますか?

山村:一番は「事実をひたすら集めて、フレームワークにとらわれないこと」だと思います。

コンサルというと、フレームワークに当てはめて「こうあるべきだ」と提案するイメージがあるかもしれませんが、実際にはそれに当てはまることって少なくて。

その点、SHIFTはフレームワークにとらわれません。

思考プロセスを磨き、最後までもがききって糸口を掴む

――先ほどおっしゃっていたSHIFTの強みである「型化」と、「フレームワークにとらわれない」というのは相反するように思いますが、どう両立するのでしょうか?

山村:フレームワークは成果物に近いイメージですが、SHIFTがいう「型」は、もっと手前の「考え方のプロセス」なんです。

例えば、SHIFTでは「まず徹底的に事実を集める」「集めた情報のなかから違和感をみつける」「その違和感が正しいか仮説検証する」といった、思考の道筋そのものが型化されています。

この「考え方の虎の巻」に沿って進めることで、フレームワークという結論ありきの思考に陥らず、お客様にとって本当に価値のある提案にたどり着けるんです。

――SHIFTで働くなかで、ご自身がもっとも成長したと感じる点はどこですか?

山村:たくさんありますが、一番は「結論を急がなくなった」ことですね。最初に立てた仮説も追加の情報が手に入ったり、何度も検証したりするうちに「違った」と気づくことが多々あります。

そのときに、つくったものを惜しまずにバッサリ捨てられるか。さまざまな仮説を考えては壊し、また考えては壊す。

この繰り返しのなかから、最後に本当の道筋を見つける。何かに固執せず、この「最後までもがく力」が身についたと思います。

――どこまでの裁量が与えられているのか、についてもお伺いしたいです。

山村:ゴール設定から推進まで、裁量をもたせてもらっています。もちろん、SHIFTという会社の看板を背負っているので、上長による厳しいレビューという「防波堤」はあります。

でもそれは、自分が立てた仮説をより高めるための建設的なフィードバックであり、裁量が狭いとは感じません。

自分の考えをまず社内でぶつけて議論し、納得したうえでお客様と対話する。裁量をもちつつ、お客様への価値提供という両輪で進められていると感じます。

「症状」から「原因」へ。コンサル脳への転換を助ける型

――前職ではおひとりで案件に入ることが多かったそうですが、SHIFTでチームで動くようになって得た学びがあれば教えてください。

山村:はい、たくさんあります。

特に戦略案件はすべてがつながっていてタスクの分解がむずかしいのですが、それでも「いまある課題は何か」を自分の頭でシンプルに整理し、分解することで、チームメンバーに仕事を任せられるようになりました。

複雑で曖昧な案件でも、課題をシンプルに分解できればチームとして動ける。

そうして自分ひとり以上の成果を出せるようになったのは大きな学びです。新人に渡すタスクが単なる作業で終わらないよう、育成の視点ももって課題を分解することを意識しています。

――この記事を読んでいる方に、SHIFTのどんな点をおすすめしたいですか?

山村:よくいわれることですが、SIerは目の前の「症状」に対処しがちですが、コンサルは「そもそもなぜその症状が出るのか」という「原因」を考えます。

SHIFTでは、「コンサル脳」への転換を助ける「型」が教育制度として整っています。

ケーススタディを交えながら実務に落とし込む方法を学べるので、「いきなりコンサルなんて大丈夫だろうか」と不安に思っている方には最適な環境だと思います。

――最後に、山村さんご自身が今後どのようなキャリアを築いていきたいか教えてください。

山村:引きつづき、経営層の隣で経営判断をサポートできるような存在になりたいです。

大企業だけでなく、地方の中小企業の経営者様ともいっしょに会社をよくしていく、そんな動きができたら最高ですね。

――ご自身の成長とお客様への価値提供、その両方を追い求める山村さんの姿勢が非常によくわかりました。本日は貴重なお話をありがとうございました。

(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)