さわやかな笑顔に、はきはきした声。本記事の主人公、W.A.と対面してすぐに、彼女がお客様からの信頼を集めていることがわかりました。
W.A.がSHIFTに入社したのは2019年4月。当時はまだ東証一部上場前で、現在のような組織的な急拡大に至る夜明け前のこと。
「新卒で入社したシステム開発会社で、官公庁自治体の開発運用保守に従事したあとToC向けのサービスに携わりたくてSHIFTに入社しました。自分で裁量を持って働ける、若く活発なフットワークの軽い組織で働きたいと思っているなかで、縁あってエンターテインメント領域に携わるようになりました」
テスト実行からオンサイトでの管理者、PM、案件の立て直し役などを歴任した彼女はいま、「この仕事が大好き」と笑顔で語ります。
なぜそれほどハッキリといい切れるのでしょう。彼女が思う仕事のやりがいや面白さを聞いてみました。
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サービス&テクノロジー本部 エンターテインメントサービス部 エンターテインメント4グループ グループ長補佐 W.A
新卒時代はユーザー系システム開発子会社にて、官公庁向け業務システムの開発/運用保守業務にPLとして従事。要件定義からシステム導入、お客様向けのシステム講習まで務める。2019年4月にSHIFTに入社。複数のQA案件を経験したのち、QAコンサルタントとしてゲーム会社様向けの品質向上提案を行う。2022年よりグループ長補佐を任され、現在は後進育成にも力を入れている。新しい趣味をもちたくて、最近ミラーレス一眼を購入。
目次
「面白くないとダメ」「人は死なない」「高速」、ゲームQAという世界
まずは私の役割や仕事内容をお伝えしますね。
PMやオンサイトのメンバー約10名に加えて、テスト実行者70名ほどをまとめるサービスマネージャー(以下「SMG」)をしています。QAコンサルタントとしての顔や、グループ長補佐としての役割もあります。
SMGとしてのお客様は大手のゲーム会社やおもちゃメーカー、ネットゲームの新興企業など。各種相談に対するご提案、プロジェクトにおける問題の事前回避や品質保証など業務は多岐にわたります。
QAコンサルとしては常駐型で、大きいリリースを控えているスマホゲームについて、どんなテストをどのタイミングで実施すべきかスケジュールを引きながら進めるというのが分かりやすい業務の一部ですね。
さらにここ一年はお客様のQA部をどうしていくか、という観点でのご提案もあります。例えばひとつのプロジェクトに対して、進め方や見積手法が最適であるか、何をどう標準化すべきかなど、QAをさまざまな角度で外部監査として評価し、 改善点をお伝えする、というような。
SMGとしてもQAコンサルタントとしても本質的には「お客様の課題に向き合う」という点は同じです。
ただエンターテインメント領域のQAが他と違う部分はいくつかあります。
ゲームに関しては「面白くないとだめ」という根本的な部分があるので、正しく作られているだけではなくユーザー視点で面白さを追求していくという点がまず一つ。また、医療系のシステムなどと比べてバグが出ても人が死ぬことはない。ゆえにどこまでのバグを許容するのかというバランスや判断が難しくもあります。
年単位で機能実装を検討する業務系システムと違い、ゲームはどんどん機能追加するので、毎週毎週の確認すべきテスト項目の追加量がすごいんです。テスト実行者も多いですし、スピード感もあるので、管理がむずかしいというのが独特な部分ですね。
それから課金要素など絶対にミスの許されない部分があること、景品表示法など法務に関わる部分もエンターテインメント領域の特殊なところです。
このようにゲーム開発QAは他領域QAと比べ、ユーザー目線のテストをスピード感もって実現させることが非常に重要となります。そのためにも、属人的でなく、ナレッジを共有することで巨大プロジェクトを混乱なく進める必要があります。
「SHIFTなら信頼する」そういってもらえるうれしさ
プロジェクト固有のむずかしさよりも、SHIFTとしてのミッションの大きさが一番大変だと感じる部分です。シェアがゼロの状態から、大手のお客様と取引がはじまりまずは関係構築から。新たにSHIFTのQAサービスをご利用いただくお客様の場合、期待が大きい分プレッシャーもあります。
たいてい私が一人で3ヶ月間、先にお客様先に常駐して話し合いを進め現地でチームを組成します。エンタメ領域ではだいたい最初は一人で入り込むのでかなり泥臭いです。
けれど組織として、次のようなSHIFTの強さが後ろに控えています。一つは「人材の層が厚い」ことと「定量化・可視化」ができることです。
前者についてはお客様が多忙で仕様書を整備する時間がとれない状況であれば 「上流のプランナーがいますよ」と提案ができたり、多言語対応について英語だけでなく仏語・韓国語・タイ語など対応可能なグローバル人材がいたり。そうした人材とつながるための社内相談やコミュニケーションも活発ですし、みんなフットワークはとても軽いですね。
「定量化・可視化」については、バグの数値や生産性を見せて、定量的なレポートと共に成果を明示しています。
ただテストを完了させるだけでなく、「どういった提案や成果に価値を感じてもらえるのか」を考えぬく。QAの価値を高めていくというのはSHIFTに根付いた姿勢だと思います。
こうしたQAにおける実績やそれまでの関係があるから、いま私たちが展開しつつあるコンサルティングにおいても「SHIFTなら信頼する」といってもらえるんです。
正解や決まったやり方のないなかで、外部者であるコンサルタントとして突然アドバイスをするという立場。相手の気持ちはどうなんだろう、と思っていた矢先にそんな言葉をいただいてうれしい感情が込み上げてきたことをいまでも鮮明に覚えています。
刺激が大きくてやめられない。経験したぶん強くなる
SHIFTで働きつづけている理由は、「この仕事が大好きで、SHIFTにいるメンバーが大好き」という点につきますね
ロールモデルは一人ではなくて、学べるところや尊敬している点をもつ人たちが部署をまたいで色んなところにいるイメージです。
例えばプロジェクトの進め方ならAさん。どんなことも相談できる関係づくり、部下への接し方も勉強になります。お客様への提案ならSHIFT在籍10年のBさん。ロジックはもちろん、お客様との「握り方」では圧倒的です。
ほかにも、どんな状況に陥っても最後の着地点を見失わないCさん。一時的な感情の落ち込みはなく、目指すべきゴールだけを見据えて動く。彼ならどう考え動くだろうと視座を合わせることで心がふっと軽くなりますね。
こんな風に毎日学びがあって、刺激が大きいのでやめられないんです。ゲームならではのトラブルが日々あったり、ゲームをリリースできるかどうかの瀬戸際に立たされているお客様を助けにかけつけたり。立て直す楽しさと、経験したぶんだけ手持ちの解決策も増えていくのが楽しくてたまりません。
今後、個人のキャリアとしてはマネージャーとしてのスキルを強化し、自分が責任をとるという立場でメンバーに任せることを学びたいと思います。そうして私自身はSHIFTがもつ品質保証という強みを担保しながら、強みをより進化させ、売っていきたい。
「この仕事が大好き」と何年後も公言していられるように、発見と刺激に溢れる毎日を、自分で生みだしていこうと思っています。
(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)