子どもを育てながら、日々のままならないタスクに忙殺されていると、自分のキャリアについて考えることなど、果てしなく遠い未来のように感じます。
子どもから手が離れたときにビジネスの現場から退いていた自分を、受け入れてくれる場所はあるのか。もう一度チャレンジすることが叶うのだろうかと、悶々とすることも多いのではないでしょうか。
「子育てにかける時間や体力に余裕ができたいま、改めて問い直しました。私はこれから、どう働いていきたいのか、と」
そう話してくれたのは、前職で教育系システムの企画・開発に従事し、20年以上勤めあげたA.E.です。現在SHIFTの大阪オフィスで働く二児の母で、長男が高校生になったばかり。
キャリアの選択肢が多様にある大手企業に在籍しながら、E.A.が選んだのは、SHIFTへの転職でした。順調にキャリアを積み上げていた環境を飛び出し、新たな道を選んだ背景について聞きました。
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サービス&テクノロジー本部 ネットサービス部 人材・教育サービスグループ A.E.
大手人材サービス会社でポータルサイトの開発、運用を経験。その後2回の産休育休を経て学校向け広報支援システムの開発運用部署でマネージャーを経験し、シェア拡大に貢献。子育てがひと段落ついたタイミングで、新たな挑戦をしたくSHIFTへ入社。入社後はPMとして複数のプロジェクトを経験後、現在はグループ長補佐としてラインマネジメントに従事。趣味はドライブ、旅行に行くこと。
目次
自分のことを考える時間が生まれ、働くうえで大切にしたい軸が見えた
────これまでの経歴について教えてください。
新卒からいままで、24年以上プログラマーやPM、マネージャーとして開発領域に従事しています。
新卒で入社した会社は建築のCADソフトの開発をする会社で、プログラマーとして3年ほど働きました。ありがたいことに早くから評価してもらっていたのですが、「一つのソフトをよりよくする」ためだけに仕事をすることが、あまり性に合わなかったんです。
当時はWebサービスの黎明期。一つのサービスではなく、さまざまなサービスを展開する企業で仕事がしたいと、ポータルサイトを運営する会社に転職しました。以降この会社に20年ほどお世話になりました。
ディレクターとして企画の要件定義からプロジェクト管理を担当。サービスを担当する多種多様なステークホルダーと関わりながら、仕事の面白味を感じました。
────前職では東京から大阪に転居されてるんですね。
はい。結婚を機に夫の故郷である大阪で暮らすことになりました。大きな会社だったので私の異動も叶い、半年後には同社の大阪拠点で働けることに。ほどなくして産休・育休を取得させてもらい、二人の子どもを育てながら仕事をすることになりました。
二人目の育休から復帰した後、教育システムの開発部隊に所属することに。大阪とはいえ、開発したシステムの導入校数は東京よりも多く、担当者が少なかったこともあり、作業は終電までかかることも。
まわりのサポートを受けながら、順調に成果を上げて部署も大きくなり、従業員も増員。退職するころには関西エリアのマネージャーを経験させてもらうようになりました。
────転職を決意したきっかけはなんだったのでしょうか。
当時、育休明けにバリバリ働けることはありがたかったものの、いま振り返れば子育てと仕事の両足でアクセルを踏みつづけるのは、正直しんどいこともありました。
また子どもが成長し、少しずつ親の手を離れていくのを感じるように。ようやく自分のキャリアについて考える余裕ができたんでしょうね。
自分はこれから何をしたいのか、どう働きたいか、どうありたいかについて改めて向き合い、考えるようになったんです。
そこで二つの軸が見えてきました。一つは、ワークライフバランス。いまの働き方をつづけることよりも、家族との時間、自分の時間を大切にしたいと考えるようになりました。
もう一つは、仕事の内容。やはり一つのサービスについて突き詰めるよりも、多様なサービスにふれあい、その企画や開発、改善に取り組みたいと思ったんです。
転職活動をして出会ったSHIFTは、事業会社ではない分、幅広いクライアントといっしょに、さまざまなプロジェクトに携われるし、エンジニアとしてもマネージャーとしてもキャリアを積み上げていけそうだと感じました。
と同時に、ワークライフバランスにも理解がある。自分が大切にしたい二軸がどちらも叶う会社だと思ったのです。
とはいえ前職では責任あるポジションについていたこともあり、すぐには辞められませんでした。数年かけて後進の育成にあたりながら職務を全うし、数年後にSHIFTにジョインすることができました。
アクセルの踏み具合によって、働き方を柔軟に変えられる
────SHIFTに入社してからは、どんな仕事に携わってきましたか
入社した当時はいちエンジニア・PMとして、設計や管理、レビューも一通り行い、SHIFTの仕事の基本と根幹に携わりました。
大阪拠点の所属ですが、地方だから仕事の規模が小さい、関わるクライアントが少ないといった、エリアによる制約はありません。どこにいても面白い案件に関われるのが、SHIFTの強みだと思いますね。
最近は、50名程のチームにおけるラインマネジメントを、上長の下で学ばせてもらっています。グループ全体のアサイン管理、担当領域の案件管理と売上拡大が主な業務。もちろん従業員の相談にのることも重要な仕事です。
────SHIFTらしいカルチャーはどんなことがありますか
ワークライフバランスが本当に叶えられる職場環境なんだ、ということです。
残業している人がえらい、といった旧態依然の体質はまったくなく、仕事が終わったら速やかに退勤するという考えが浸透しています。その裏側には、会社全体で生産性の高い仕事をするために、何をすべきかを、日ごろから考え抜いていることがあげられるのでしょうね。
また一人ひとりの望む働き方に寄り添ってくれる風土も、SHIFTらしさといえるのではないでしょうか。挑戦したい仕事や、家庭やライフイベントの状況など。定期的な面談の場を通じて、日々変わりゆく想いを聞きながら、上司がいっしょに考えてくれます。そうした社員の意図を汲んだうえで、適材適所で仕事をアサインしてくれるのです。
私自身もエンジニアとしてのスキルをさらに高めたいという気持ちはある一方で、前職での経験を活かし、マネジメントとしてのスキルもさらに磨きたい気持ちがありました。
これまで自分が培ってきた二つのスキルを両立しながら磨けていけたら、さらに自身も成長できるはず……。そう考えていることを上長に伝え、現在の職務に抜擢していただいた経緯があります。
────カルチャーが根づいている理由はなんだと思いますか
SHIFTが多様な職種やクライアントをもち、この仕事しかない、しなければいけない、という業務内容ではないからこそできることだと感じます。人それぞれに合わせられるキャリアの手段を持ち合わせているともいえるでしょう。
また、ライフステージに合わせて“いまはこうしたい”を明確に言葉できることも大きいように思います。例えば、「いまはキャリアアップはゆっくりでもいい、でもここからはアクセル全開でいきたい」など、多様な働き方を選択できるんです。
私も仕事と子育ての両立で悩んでいた時期があったので、もしあのときSHIFTのような会社に出会っていたら、もっと人生が違っていたかもしれないな……と考えることもあるんですよ(笑)。
悩み、葛藤し、乗り越えた私だから、心に寄り添うマネジメントができる
────これから先、SHIFTでどんなキャリアを積んでいきたいですか
SHIFTにきて、エンジニアとしてのキャリアを活かしつつ、一段上がってマネジメント層へのキャリアアップもできました。上司やメンバーなどまわりのサポートもあり、本当に心地よく働けていて、思い描いていた以上のキャリアアップができたと感じます。
と同時に、これから先は自分のチームメンバー内でも、キャリアや働き方に悩む人が出てくると思うんです。今後はマネジメントをしながら、私自身がそうしたメンバーの気持ちに寄り添っていきたいですね。
年齢とともにさまざまな葛藤と向き合い、乗り越えてきた自分だからこそできることがある。私にしかできない寄り添い方があるのではないかと。
今後は自分のキャリアアップはもちろんのこと、チームメンバーの心に寄り添い、アドバイスができるマネジメントをしていきたいと考えています。
(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)