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「SHIFTはテストの会社だと思われがちですが、実際にはPMOとしてプロジェクト全体をマネジメントしてほしいというご依頼も多くいただきます」
こう話すのは、金融事業部 金融サービス部にて部長を務める小林 憲司です。
「品質保証」を強みに上流工程から下流工程までIT事業を展開し、社会課題を解決するSHIFTには、さまざまな部署があります。
そのなかで、金融業界のお客様をご支援する「金融事業部 金融サービス部 」は、オンラインセミナーにて同部の概要や関わってきた案件事例を紹介しました。
やりがいを感じる瞬間や想定されるキャリアパス、社内の雰囲気について語り合ったパネルディスカッションに関しても、その一部をお届けします。
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金融サービス部 部長 小林 憲司
1979年生まれ。金融系のシステム開発に約19年従事したのち、2020年にSHIFTに転職。金融領域のデリバリー責任者として、マネジメントを行っている。
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金融サービス部 統括サービスマネージャー 北野
前職では、9年間にわたり金融機関のシステム開発に従事。金融業界でさらに幅広い経験を積むために、2020年にSHIFTに入社。2024年から統括サービスマネージャーに就任し、保険証券領域の組織運営やプロジェクトの上流工程を中心に担っている。
目次
金融業界で唯一無二の存在として多くのプロジェクトを牽引
SHIFTの金融事業部は、これまで多くの金融機関に対してさまざまな支援を行ってきた結果、業界に必要なビジネスパートナーとして唯一無二の存在になっています。
『SHIFTなしでは業務を継続できない』といっていただく機会も増えました。
SHIFTではテストといったプロジェクトの下流工程だけでなく、上流工程からお客様に伴走してきた実績が多数あり、近年では、最新のテクノロジーやAIを用いた課題解決のご提案や、お客様の企業の人材教育まで支援させていただくようになっています。
また、SHIFTは今後2,000億円、3,000億円と売り上げを継続的に伸ばしていくため、2024年9月から組織体制を大きく変更し、事業部制を採用して事業部ごとに運営できるようにしました。
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金融事業部は、金融営業部と金融サービス部にわけられます。金融営業部には営業のメンバーが所属しており、今回ご紹介する金融サービス部は5つのグループで構成されるサービスデリバリー(お客様を実際に支援する)部門です。
お客様からの相談内容によりますが、SHIFTは基本的に全体PMOや品質PMO、品質保証PMという立ち位置でプロジェクトに参画します。
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※赤い部分がSHIFTが参画する工程
小林:全体PMOは、プロジェクトの立ち上がりから終わりまでお客様に伴走し、事業会社やベンダー双方のPM業務を支援することが大きなミッションです。
プロジェクトの円滑な進行をサポートし、さまざまな課題を解決するための重要な役割を担っています。PMや各ベンダーと密に連携し、プロジェクトの成功に向けて貢献することが求められます。
品質PMOという言葉はSHIFTの造語なので、聞いたことがないかもしれません。品質PMOは、ユーザーの立場により近い存在として、プロジェクト内でお客様の視点をもちながらベンダーをコントロールする役割です。
これにより、各領域や各開発チームを“品質特化”の形で横断的にとりまとめることが可能になります。
例えば上流工程において、プロジェクトやプロダクトの品質を左右する「プロジェクト計画書」や「品質管理計画書」を作成し、各工程がそれらにのっとったものであるかをレビューします。
品質保証PMは、テスト工程を完遂することが主な役割です。例えば、総合テスト工程において個別テスト計画書を作成したり、そうしたドキュメントをベースにテスト工程をマネジメントしたりします。
SHIFTで働く魅力は、自身の市場価値を高められること
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SHIFTに入社する魅力としては、以下があげられます。
・プライム案件が多くPM力を磨くことができること
・業界や品質保証の知見がたまっていて、ノウハウを身につけられること
SHIFTは中途採用に力を入れており、金融事業部にも銀行や保険・証券、リースなど、さまざまな領域のプロフェッショナルがジョインしています。
一人ひとりがもつ知見を集約して各プロジェクトに活用しているため、より質の高いサービスをお客様に提供できているのです。
さらに、金融業界だけでも200以上の取引があり、幅広い種類の案件に携われることも魅力です。経験豊富なメンバーと案件に参画できるので、例え未経験の領域であったとしてもキャッチアップしながら業務に取り組めます。
小林:最近は「PMOとして支援してほしい」というご相談を数多くいただきます。
中途入社のメンバーがバリューをいちはやく発揮できるポジションもPMOだと考えているので、まずは全体PMOや品質PMOとしてプロジェクトに参画していただくことを期待しています。
ラインマネジメントとして組織長を目指したり、上流工程から携わるコンサルタントを目指したりするキャリアパスが想定されます。
案件事例:行員のIT知見を高める支援策を展開
ここからは案件事例を通して、SHIFTの金融事業部が従事する業務をご紹介します。
あるメガバンクのお客様から、「システム障害を極力減らしたい」とご相談をいただきました。テスト工程でバグに対応するより、上流工程からシステムの品質を高めたい。
加えて、ベンダーに極力依存せず、行員の力でシステムの品質を高めたいと考えています。
しかし、自社にはITに関する知見が不足しており、開発や要件定義の進め方がわからない方もいれば、開発の進め方はわかるものの要件定義では何を決めるべきかわからない方もいる状態です。
北野:SHIFTはもともとこのお客様の業務の一部を支援していたため、品質保証の実力を評価いただいていました。
加えてSHIFTという会社自体が品質保証のプロフェッショナルと認知されていることから、課題をいっしょに解決してくれないかとお声がけをいただいたのです。
SHIFTはお客様のITに関する知見を高めるため、さまざまなガイドラインをつくりました。
(課題)開発のスピードがわからない
(解決策)開発のプロセスがわかるガイドラインを作成
(課題)要件定義で決めることがわからない
(解決策)お客様の業務内容や既存のプロジェクトの進め方を踏まえて、要件定義に特化したガイドラインを作成
お客様は、本部や支店向けの研修にもこれらのガイドラインを使用しています。
同研修は参加人数が多く、事後アンケートでも「わかりやすかった」「勉強になった」と高評価されているそうで、お客様はガイドラインの作成をとても感謝してくれました。
ガイドライン作成の実績から、システム品質を高めるためにSHIFTにはテスト工程を支援してほしいと打診いただいています。
現在は、SHIFTが独自開発した統合型ソフトウェアテスト管理ツール「CAT」を導入して、システムのテストを効率的に進めています。
パネルディスカッション
説明会の最後には、小林と北野がテーマに沿って意見を交わしました。
――やりがいを感じる瞬間を教えてください。
小林:ズバリお客様から仕事を通して感謝されることですね。また、デリバリー部門の責任者という立場なので、プロジェクトによってメンバーが成長したことを実感すると、この仕事に就いてよかったなと思います。
北野:私は統括サービスマネージャーなので、お客様の現場責任者とお話しする機会が多くあります。
お客様からはさまざまな課題や悩みを日々相談されますが、SHIFTはグループ会社の力も借りれば、解決につながるソリューションをご提案できます。
SHIFTのクレド(行動指針)である「できないと言わない、できると言った後にどうやるかを考える」を体現できているなと感じますね。
小林:お客様の課題に対して、ソリューションを全力で提案するのはどこの会社も同じだと思いますが、SHIFTは1つの部門だけでなく、多様な部門の責任者が集まって提案書をつくります。
全社一丸となってお客様に向き合ったり、その提案が通ったときは全員で喜びをわかちあったりするため、SHIFT内でよい関係性を構築できているなと思います。
――SHIFTに入社したら、自分が思い描くキャリアを実現できると思いますか?
小林:先ほどお話ししましたが、中途採用で入られた人は、まずPMOとしていろいろなプロジェクトに入ってもらいたいと考えています。
品質PMOについて、そしてSHIFTのサービス全般や品質PMOとしての業務の進め方をおおよそキャッチアップできたら、ご自身が思い描くキャリアに進んでいただきます。
上流工程専門のエンジニアとして業界知識を活かし、お客様といっしょに要件定義を行う人もいれば、別の道を歩む人もいます。SHIFTにはさまざまな部門があるため、キャリアチェンジすることも可能です。
実際、セキュリティエンジニアになりたい、AIエンジニアになりたいとキャリアチェンジした人は金融事業部にもいます。
SHIFTは柔軟に部署異動できる仕組みが整っているので、みなさんが思い思いのキャリアを描けると思いますよ。
北野:私は前職で銀行領域を経験しましたが、ほかの業種にも関わりたいと考えてSHIFTに入社しました。
入社当初は銀行での経験を活かしましたが、「ほかの業種にも携わりたいです」と上司に相談したところ、上司がその希望をかなえてくれました。
複数の業種を経験することでプロジェクトの進め方は多様であることが学べましたし、自分のキャリアを形成するうえで役立ったと感じています。
また私がSHIFTの魅力だと思うのは、必ずしもマネジメント職にキャリアアップしなくてもよいところです。マネジメントに向いている人もいれば、現場でバリバリ働くほうが性にあっている方もいます。
SHIFTには「適材適所」という考え方が根づいているので、一人ひとりの適性に合わせたキャリアを形成できると思います。
――社内の雰囲気について、どのように捉えていますか?
小林:自慢するわけではありませんが、SHIFTはかなり働きやすい雰囲気だと思っています。入社後、他部署との連携のとりやすさには驚かされました。
SHIFTには、親身になって相談にのってくれる人も多くいます。「みんなでお客様に向き合う」意識が強いメンバーがそろっていると実感する場面が多々あります。
北野:おっしゃる通りですね。SHIFTは縦のつながりも強い傾向にあります。事業部長など、他社ではコミュニケーションがとりにくいようなポジションの方でも、質問に対して気さくに回答してくれます。
また、SHIFTは中途入社者が多い会社ですが、みなさん自身の経験やバックグラウンドを押しつけてくることはないんですよね。
もちろん、その人のよいところをまわりが見抜いてスキルを学ぶことはあります。この積極性も、SHIFTメンバーが成長する理由です。
多様な人材がそろっていること、お互いに刺激を受けて自身の成長につなげる好循環ができていることは、SHIFTならではの魅力ですね。
この記事を読んで、SHIFTの金融事業部 金融サービス部に興味をもった方、SHIFTについてもっと知りたい!と思った方は、ぜひ他記事と併せてキャリアマップページや募集職種一覧もご確認ください。
(※本記事の内容は、イベント開催当時のものです)