「コンサルティングファームではない、ということがSHIFTを選んだ決め手でした。自由な発想で幅広く仕事ができそうな期待もありましたし、中途入社のメンバーが多くて助けあう雰囲気も感じて」
こう話すのはコンサルティング1グループの中鉢です。SHIFTには2022年11月に入社。長く勤めたメーカー系SIerから転職を決意したきっかけは、コロナ禍による在宅勤務でした。
「私、このままでいいのかな」──リモートワークで、時間にゆとりができ、その後のキャリアについて真剣に考えはじめたという中鉢。
なぜ、数ある選択肢のなかから、SHIFTを選んだのでしょうか。これまでのキャリアを振り返りながら語ってもらいました。
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コンサルティング1グループ 中鉢
株式会社日立製作所にSEとして入社し23年勤務。官公庁およびその外郭団体をお客様とする公共部門に所属。はやくから国の社会保障に係るシステム開発案件で顧客フロントに立つ。営業とともに担当のお客様に寄り添う業務改善の提案活動や、法律改正に伴う大規模プロジェクトマネジメントを複数経験してきた。2022年11月SHIFTに転職。ITコンサルタントとしてお客様側に入り込み、要件定義、プロジェクトマネジメント支援などの案件を手がける。
目次
公共のシステム開発案件を多数担当。経験を広げるため、他部署に自分を売り込んだことも
──まず、これまでのプロフィールについて教えてください。
中鉢:大学院を卒業後、メーカー系SIerにSEとして入社しました。23年間所属していたのは、公共部門です。
お客様は官公庁や独立行政法人などの外郭団体で、依頼されたシステムの開発や改修を完遂するのが主な業務でした。
私の職種としてはSEでしたが、グループ会社の開発チームを束ね、開発での課題、日々の進捗の管理をしつつ、お客様の相談に応えたり、ときには折衝したりと、現場ではPM兼営業のような役割を担っていました。
特に法律改正にかかわるシステム開発の案件には数多くかかわってきました。
プロジェクトメンバーは多くて100人超え、少ない場合でも30~40人。公共ということもあって担当する案件の規模はそれなりに大きかったですね。
──長きにわたって、同じ部署にいらっしゃったのですね。
中鉢:そうですね。でも、さまざまなお客様の案件を経験できたという観点で、私は恵まれていました。
そういえば若いころに1度だけ、他部署の管理職数名に「私が入れる仕事ないですか?」と聞きまわったこともありました。
ずっと同じお客様の担当でありつづける気がして「経験が狭まらないか」と不安だったんです。その活動がもとで、他部署の案件にPLとして参画したことも。
また、23年間のうちの2年は、グループ内のコンサルティング会社に出向していました。
組織間の壁を打ち破り、横連携を築いた“成功体験”がターニングポイントに
──これまでのキャリアでのターニングポイントは?
中鉢:前職に入社して10年ほどたったころ、法律改正の案件で横連携を仕かけ、うまく機能したことがあったんです。その成功体験が自分の仕事観に大きな変化をもたらしたと感じています。
法律改正によって、上位機関が指定する仕様をベースに、下位組織というか各外郭団体のシステム開発がなされるときがありました。
しかし両者のシステムにおいてデータ形式が違うなどして、スムーズな移行がむずかしいことがあるんです。当然、機関や組織ごとに開発をしてきているわけですから。
内部だけではどうしても解決できないケースも多々あるのですが、ご存知のとおり、公共機関は基本は縦割りの組織。
「このままでは納期に間にあわない」という切迫感から、上司も巻き込んでチーム一丸で相談、検討し、多少高い垣根を崩すことを決意しました。
まずは社内から。たまたまその上位機関の開発も同じ会社(前職)が担当していたのです。
外郭団体を担当していた私は、上位機関を担当する別部署へ相談。複雑な調整の末、双方のお客様を含め、うまく調整ができたんです。
結果として、上位組織およびその担当SE部門、外郭団体と私たちSE部門、という4者定例検討会議をもてるようになったんです。
──まさに組織の枠を超えた横連携ですね。
中鉢:そうなんです。定例会議のセッティング以外にも、双方の設計で日々発生する疑問や課題についての解決が不可欠でした。
それで定期的、随時的にもコアメンバーで気軽にMTGを設けるような関係をつくり、当時はオンライン会議も普及してなかったのでミーティング場所を用意し、双方のお客様に許可を得ました。
このように、さまざまな試行錯誤をし、難易度の高い開発を無事進めることができました。プロジェクトを完遂させるまでにおよそ2年半以上かかったものの、横連携したタイミングから進行が目に見えるようにはやまった実感があって。
「横の連携力を活用すれば、効率的で速やかに進む」ことを体感し、プロジェクトマネジメントに対する考えが大きく変わりました。連携することに対する迷いは一切なくなりましたね。
コロナ禍による在宅勤務がきっかけで転職を決意。コンサルタントという新たな道を選ぶ
──あらためて、転職するにいたった経緯をお聞かせください。
中鉢:コロナ禍で在宅勤務になって、ひとり家で仕事をしながら、ふと「このまま、似たような仕事をつづけていて、私、進歩できるのかな」と考えてしまって。それが、外に出ようと思ったきっかけとなりました。
ずっと同じ会社に勤めつづけていて、これまでの実績が自分のキャリアといえるものなのか、また、実績が評価につながっているのか、自分のキャリアにどう活かされているのか、正直わからなかったのがかなりの不安要素でしたね。
一方で、在籍していた公共部門はかなり特殊。ほかの部署に異動して新たな経験をしたいと思っても、会社の規模からして異動だけで年単位でかかってしまうかなと思いました。
「迷っていたら、またもっと忙しくなって、時間だけが過ぎ、気づいたら定年になってしまうな」と思い、腹を決め、すぐに転職活動を開始しました。
職種は、PMとITコンサルタントに絞りました。PMはあくまでもお客様の向かい側に立ち、ビジネスとしてお客様の支援に取り組むけれど、コンサルタントはお客様の横に立ち、同じゴールに向かって支援をしていくことができる。
前職のコンサルティング会社への出向経験から、両者の支援がまったく異なることは認識していて、かねてからコンサルタントには関心があったんです。
BtoCにも興味があったので、流通や食品などの業界にも応募。最終まで残ったのはコンビニとコンサルティングファーム、そしてSHIFTでした。
──さまざまな選択肢があったなかで、SHIFTへの入社を決めた理由は?
中鉢:コンサルタント採用でありながら、SHIFTがコンサルティングファームではなかったことが決め手となりました。
コンサルはほぼ未経験だったので、きっとファームのような専門会社でないほうが身の丈にあっているんじゃないかと。
比較的新しい会社で、自由な発想で仕事ができそうな期待感もありましたし、自分と同じ中途入社の従業員が多いことにも背中を押されました。
金融系プロジェクトを担当。お客様への思いが強いメンバー、スピード感ある仕事ぶりに刺激も
──現在の担当業務について教えてください。
中鉢:はじめの7ヶ月間は銀行内の業務改善プロジェクトのメンバーとなり、要件定義を担当。
その後、すぐに金融系リース会社の大規模システム開発案件にPM支援としてアサインされました。輻輳(ふくそう)するプロジェクトがあるため、現在SHIFTのチームメンバーは10人を超えました。
立場は違えど、メンバーをまとめながらプロジェクトを推進していく私の役割は、前職と同じ。
経験上、開発ベンダー側の気持ちもわかるので、開発を依頼しているベンダーさんとも非常にやりやすいですね。お客様とベンダーの間に立ち、折衷案を考えたり、うまく調整する業務にもやりがいを感じています。
日々意識しているのは、お客様から発せられる「やりたいこと」の本質をつかむこと。どんな課題や発想が発端となってこの依頼につながったのか、些細なところまで追求しながら実務に取り組んでいます。
──入社して1年半以上たちましたが、SHIFTのカルチャーで驚いたことはありましたか?
中鉢:「お客様のためなら」という気概を感じられる人が、数多く存在していることにまず刺激を受けましたね。
また、全社的に動きがスピーディなことにも驚きました。私自身も周囲に影響されて、“迷ったらやってみる”、“切り込んで舵を切る”はやさが増した気がします。
メンバー同士が協力しあえるカルチャーやその気持ちを活かせるスキームの数々には感激しました。
困りごとを相談したり、知見を共有できるチャットチャンネルがいくつもあって、それぞれ、とても活発なやりとりが繰り広げられているんです。
いつも眺めながら「たとえ面識のない人同士でも、気軽に助けあえる場があるっていいなぁ」って心から思っています。
知見シェア、勉強会、新人育成……助けあえる土壌を活かして、会社に貢献していきたい
──最後に、SHIFTで今後やっていきたいことをお聞かせください。
中鉢:いまは担当業務に全力投球なのですが、もう少し落ち着いたら、先ほどお話ししたようなチャットチャンネルを活用して、自分自身がもつ知見を発信したり、勉強会を開催したいですね。
でもまずは、敷居の低そうなランチ会※の参加からはじめてみようかな(笑)。
※コンサルティング部のメンバーが主体となり毎回テーマを設けて開催。興味のある方が参加し情報交換しあう交流の場
それから、これまでの社会経験を活かして、新人育成や採用にも関われたら。前職では、自社、グループ会社に関わらず、いっしょに仕事した一人ひとりのよさを引き出せるよう、伝え方や指導方法を変えて取り組んでいました。ただ前職では近年ではあまり若い人が入って来なくなり、育成に関われなかったのも非常に残念でしたので。
こんな感じで、少しずつ会社に貢献できる取り組みを増やしていきたいです。
──中鉢さん、本日はありがとうございました!
(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)