内向きの視点だけでは足りない?流通領域の部長に聞いた、“リーダー”にふさわしい人

2024/09/06

コンビニエンスストア、アパレル、百貨店やドラッグストアなど、DXが盛んな流通産業のお客様に特化。ソフトウェアテストやPMOサービスで支援しているのが、SHIFTの流通・物流領域です。 

前回の記事では、「入社後、どんなキャリアパスが描けるのか?」「何を評価され、どんなカルチャーがあるのか?」など、採用候補者の方が抱かれる数々の疑問に、部長の櫻井が答えました。 

本記事では、「メンバー」「リーダー」「マネージャー」と大きく3段階あるキャリアパスのなかで、「リーダー」に求められるスキルと資質について、より具体的に聞いてみました。 

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  • 流通物流事業部 流通物流サービス部 部長 櫻井 優

    独立系IT企業に12年在籍し、通信(大手キャリア)や金融(メガバンク)などで開発リーダー、PMOなどとして活躍。その後、2016年11月にSHIFTにジョイン。金融部門配属後、保険大手のお客様を主に担当。流通部門に異動後は巨大アパレル企業をはじめ小売り・物流のお客様を複数担当しながら、2020年9月よりビジネスユニット長補佐に。2021年9月から現職を務める。 

目次

人と向き合い、人を巻き込む仕事

Q1. 流通・物流領域における「リーダー」の役割とは? 

櫻井:私たちのチームは、コンビニチェーンからアパレルまで、流通・小売業界に特化してソフトウェアテストとPMOサービスを提供しています。 

それぞれの現場に、メンバーが入り、お客様のシステムのテストの実行・設計・計画、あるいはお客様の会社の社員代行としてプロジェクトの推進を手がけています。

そのなかで「リーダー」の役割は、現場メンバーを2~15人ほど束ねて、文字通り、リードしていくことです。 

Q2.具体的にはどのような案件に、どのように関わっているのでしょう? 

櫻井:流通業界のお客様は、無人レジの導入やECサイトの充実、倉庫の自動化など激しい競争を勝ち抜くためのDXに積極的です。 

リーダーは、フロントエンドからバックエンドにいたるまで、こうしたDXを支援するためにメンバーを牽引。

チームの進捗管理はもちろんのこと、テスト実行や設計を担うメンバーの業務をレビュワーとしてチェックをしたりなど、チームのアウトプットの質とスピードをコントロールします。 

加えて、チームだけではなくお客様の要望を直接聞き入れ、プロジェクトのプランニングに反映。現場によっては多く参画する他社ベンダーとの調整の窓口役も担っています。 

現場でテスト実行や設計を手がけるメンバーからリーダーにロールアップして大きく変わるのは、「人とコミュニケーションをとる仕事」が倍増することです。 

プロジェクトを予定どおり進捗させるのはリーダーの大きな目的ですが、そのために日々、人と向き合うことが大切な仕事になります。 

Q3.リーダーに求められる資質は、何でしょうか? 

櫻井:IT人材に不可欠な「論理的思考力」や、スピード感あふれるビジネスを手がける流通業界にフィットする「柔軟性」、凝り固まらずに新しいことに臨機応変に挑める「鈍感力」――。 

これらメンバーに必要な資質は、リーダーでも変わらず必要な資質でしょう。 加えて、リーダーになると「巻き込み力」をもっていてほしい。 

人ひとりができる仕事は限られています。大きな成果をあげるために、必要な人たちを必要なタイミングで巻き込む力は、リーダー以上のポジションでは大事になってきます。 

さらにSHIFTのリーダーには、本当の意味でのリーダーシップがなければ務まらないと思います。

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スコープをコントロールし、一段上の視点をもつ

Q4.「本当の意味でのリーダーシップ」とは? 

櫻井:プロジェクトメンバーだけではなく、プロジェクトそのものやお客様もリードしていく、強い意思のことです。 

駆け出しのリーダーは、特に内向きに目が向きすぎる傾向があります。メンバーを気を遣ったり、どんなアラートにも迅速に反応するなどはできる。しかし、それはリーダーがすべき仕事の一部でしかありません。 

とくに、SHIFTは伝統的なSIerなどとは違い、成果完成形ではなく「準委任契約」でのプロジェクトが多くを占めます。ひとつのシステムをつくりあげる成果物に対して契約するのではなく、「業務の遂行そのもの」が報酬の対象です。 

いい方を変えると、お客様にしてみると明確な成果が見えにくいことがありえるということ。だからこそ、こちら側がしっかりとスコープコントロール(お客様からSHIFTへの期待値を明確にすること)をしてお客様に適切に提示し、共有する必要があるのです。 

こうした役割をリーダーに担ってほしい。そのためには、単にメンバーケアといった内向きな視点ではなく、プロジェクトそのものを引っ張ってほしい思いが強いです。

Q5.リーダーが昇級する際のポイントとは? 

櫻井:先にあげたような本当の意味でのリーダーシップをいかなるときでも発揮できるか、ですね。 

たとえば、Bさんは、あるプロジェクトでトラブルが発生して、部長である私が直接、現場で指揮をとったときにリーダーとして現場とのつなぎ役をしてくれました。 

このときに、私はあえて細かい指示を彼に伝えることはしませんでした。しかし彼は、実に的確に補って現場のメンバーへの指示の言葉に変えてくれました。

「一を聞いて十を知る」を地で行き、スピード感をもって、具体の指示に変えておろしていった。 

彼はリーダーながらその上のマネージャーの視点をもって考え、動いていたように感じました。こういった姿勢は一朝一夕に身につくものではありません。

きっとメンバーのころからリーダー、マネージャーの視点をもって思考していたのでしょう。 

こうしたいまいるロールのひとつ上、ふたつ上の高い視座で考え、動ける。そうした人材はスピーディに昇級する傾向があります。 

Q6.どんな人にリーダーとしてジョインしてほしいか? 

櫻井:リーダーになると求められる難易度はあがると思います。ただし、そのうえの責任はマネージャーがとるので、思う存分、自分の力を発揮して、リーダーシップを振るってほしい。 

「もっと”自分ごと”として、案件に関わりたい」「大きな成果をあげたい」と考えている方には、ぜひリーダー職として活躍していただきたいですね。 

(※本記事の内容は、取材当時のものです)

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