トップガン検定、GPTを使って合格するには?情報満載の第13回トップガンナイトをレポート 

2023/10/26

SHIFTグループの従業員を対象とした社内制度「トップガン」。同制度の要となるのは、職種別の「トップガン検定」です。

学びが確実にキャリアアップにつながる同検定に関して、さまざまな情報を楽しくお届けする「トップガンナイト」(社内イベント)が開催されました。検定合格者の勉強法や新しい検定など、押さえておきたい情報が満載のイベントの様子をお伝えします。

目次

新たに加わった二つの検定とそのポイント 

今回で13回目を迎えたトップガンナイト。これは、SHIFTのグループ従業員を対象とした社内キャリアUP制度「トップガン」に関するさまざまな情報をお届けする社内イベントです。 

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この日の「トップガンナイト」。最初のトピックは、新たな二つの「トップガン検定」についてです。 

一つ目の「トップガン(ITコンサル/マネージャ)」について能力開発部のN.H.が解説します。 

「『トップガン(ITコンサル/マネージャ)』はITを切り口にクライアント企業の課題解決の支援を行うことを想定したもの。事業会社のITの悩みは、システム開発プロジェクトによるものが依然として多いのが現状です。 

そのため、トップガンITコンサルはシステム開発に対応できるコンサルタントの育成を想定した検定にしています(なお、コンサルティング部には業務コンサルで活躍している方も多くいますが、トップガン検定としては現状ITコンサルのみの展開となっています)。」 

検定では、コンサルのベーススキルを前提に①プロジェクト計画の作成、②要件定義の基本的な取り組み、③業務改善のプロセスを理解した基本的な取り組み、という3つの能力が身についているかをチェックします。 

注意したいのは、その独自の検定プロセス。PMO基礎や品質分析といった前提試験科目の合格者が1次試験に申し込みができ、そこを通過すると研修を受けて修了検定に進むことになりますが、修了試験には口頭試験があります。なお、開催は半期に一度となっています。 

なお、実際の案件アサインの例として、大規模システム開発の課題解決のためにPMOとして参画して成果を示し、より上流や経営・CIOの課題解決のコンサルティングへと広げていくパターンが多く、そのため同検定のさらに上級版として「トップガン(ITコンサル/シニアマネージャ)」も存在しています。 

もう一つの新しいトップガン検定は、近々リリースされる「トップガン(PMOエキスパート)」です。この検定について能力開発部のF.D.は「『PMOとして最上段』だと認定する検定です」と明かします。 

「トップガン(PMOスペシャリスト)に求められるスキルをすべて保有したうえで、複数ベンダーが携わる高難易度の案件に対応できること。そして、炎上案件に参画し、プロジェクトレスキューとして対応してプロジェクトの軟着陸を成し遂げること。この2点が求められます」 

検定科目は(1)PMO上級、(2)プロジェクトコミュニケーション上級の2つ。(1)→(2)の順番で受けると答えやすくなるため、この順番を推奨しています。参加者からの「どんな勉強をしたらいいですか?」という質問に対し、F.D.からこんなアドバイスが。 

「この検定は『どんな考え方、判断ができるか、そのうえでどう行動するか』を判定するもの。そのため、『これを覚えたら合格できる』というものがありません。教材は今後開発予定ですが、すでにいくつかあるトップガン(PMOスペシャリスト)の動画でエッセンスをとらえて、『自分ならどう判断し、どう動くか』を考えてみてください。ぜひ多くの方にチャレンジしていただければと思います」 

GPTを使って検定合格と実務能力向上を 

いよいよこの日のメインイベント、合格者インタビューです。 

9月期から「テスト設計科目」と「トップガン(PMO補佐)のプロジェクトコミュニケーション基礎」にGPT問題が追加されるなど、トップガン検定でもGPTの活用が求められはじめています。そこで今回はGPTを使ってトップガン(テスト設計者)に合格した二人に、司会のN.Fがインタビューしました。 

インタビューを受けるのは、産業流通サービス部産業サービス1Gでテスト実行を担当するS.C.と、アジャイルサービス部アジャイルサービス1GでQAエンジニアとして実行、設定、チームのスクラム活動などを担当するT.S.の二人です。 

そんな二人の共通点は、IT未経験でSHIFTに入社したことと、動画教材を使った勉強で合格したこと。 

S.C.は受検のきっかけとGPT活用についてこう話します。 

「IT未経験だったため、スキル習得のために受検しました。また、半期の評価の目標としてもトップガン検定の合格は結果がわかりやすいと思いました。 

それまではGPTを検索で使う程度だったので、生成AIに慣れるために基礎知識を学習し、そこから正しくインプットする技法を学びました。その後、テスト基礎をGPTを使って解いてみて、それができたらサンプル問題で全問正解できるよう使うようにしました。段階を踏んで学んだのが良かったようです」 

また、本試験でGPTを活用して良かったことをこう語ってくれました。 

「これまでテスト設計の科目で何度か不合格になっていました。そのため、GPTの使い方を学ぶことに時間を割くのは不安でしたが、使ってみると問題の仕様をはやく把握できました。また、GPTに聞くと解答までのプロセスを明確に教えてくれますし、メリットは多いと思います」 

T.S.はトップガン検定を受けた理由とGPTに関する学習についてこう話してくれました。 

「入社当時から研修などでトップガン検定は実務に活かせると聞いていたので受検しました。また、試験勉強を兼ねて自信がない部分を学ぼうと考えました。ただ、生成AIはむずかしそうというイメージがあっため、それまでほとんど触ったことがありませんでした」 

そう語る彼女は、動画教材で一通り学びつつ、実際の試験問題を予測し、過去の教材を架空の仕様書として読み込ませてみたといいます。今回、しっかりGPTを学んだことはさまざまな面でプラスになったそう。 

「試験時間が短かったので不安でしたが、GPTの出力を待つ間にほかのことを考えることができ、GPTを本試験で使うのは効率がよいと感じました。この学びは実際の業務にも活かせるなと感じています。業務のテスト設計でパターンを出すとき、どういう考え方がいいかGPTに聞いてみるなど、いままでできなかったことができるようになりました」 

検定試験でGPTを有効活用するコツと対策 

実は、テスト未経験の方にとっての登竜門である『トップガン(テスト設計者)』では、GPT活用者の合格率が高いことが明らかになっています。能力開発部のH.T.はデータに基づいてこう解説します。 

「多くの方がむずかしいと感じているテスト設計科目では、受験者の38%がGPT-4を利用しており、利用者の合格率が未使用者と比べて約13%も高くなっています。指標ごとの得点率を見ると、推論力と論理力では利用者の得点率が未使用者に比べて20%以上も高く、合格につながっているようです。 

テスト設計科目で推論と論理の得点をあまり取れなかった人は、GPTを使うことでぐっと伸びるのでは。ただし、条件網羅力の得点率は未使用者の方が高くなっています。GPTは計算が苦手だという特性を理解して使わないと、間違った回答になり得点が下がるためでしょう。GPTに慣れていない人は、パターン表は自分でやり、推論と論理でGPTを使うといいでしょう」 

多くの人がGPT活用について漠然とした不安を感じていることから、能力開発室ではGPT関連学習教材を用意しています。また、本試験でも使える7本のプロンプトテンプレは、社内向けに公開している参考資料からダウンロードが可能とのことでした。 

最後のトピックは、テスト設計支援ツールの「TD」の紹介です。 

(テスト設計支援ツールについて https://www.testdesigner.io/ 

サービスプラットフォームGのI.T.はTDについてこう紹介してくれました。 

「TDはSHIFTのテスト設計力を高め、サービスの進化を推進するもの。ナレッジ蓄積・活用機能、ツリー表示&パターン表作成、統合型ソフトウェアテスト管理ツール 『CAT』への上書きアップロードといった機能があり、いまやSHIFTの標準ツールとなっています。

たくさんの方に使ってもらうことで情報や知見が蓄積し、進化しますから、ぜひ使ってみてください。今後TDはAIを活用してシステム開発支援コンサル、テストコンサルにも展開していく予定です」 

トピックがたっぷり詰まった第13回トップガンナイト。トップガン検定合格のために有効な情報から普段の業務効率アップにもつながる情報が盛りだくさんとあって、SHIFTでどうキャリアアップしていくか、その情報収集とモチベーションアップに役立てている人も多いようです。 

以上の内容で、この日のトップガンナイトは幕を閉じたのでした。SHIFTに興味をおもちのみなさんも、入社されましたらトップガン検定の受験をぜひ考えてみてくださいね。 

(※本記事の内容および取材対象者の所属は、イベント開催当時のものです)