SHIFTのテスト事業は、ここからはじまりました。
「ここ」というのは、ネットメディア領域のことです。
世間にはまだテストのアウトソースという概念がほとんどなかったころ、SHIFTはWebサイトの品質保証に入りこみました。そうして現在の礎がつくられたのです。
その後も技術トレンドの変化が激しい業界において、品質の高いシステムを開発するために頼れる存在となっているのが、現在の「通信ネットメディアサービス部」。
「衣食住、医療、教育、旅行、メディア、趣味に関するものなど幅広い案件があります。プライム案件がほとんどで、お客様と一緒にものづくりができるのが楽しいですね」
約1,000人のメンバーを率いて、通信ネットメディアサービス部の部長を務める清信圭太。成長しつづける組織における、マネジメントと技術力の両方を磨ける環境とは──。彼に同部の成りたちから仕事のやりがい、キャリアを創り出せる環境について聞きました。
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通信ネットメディアサービス部 部長 清信 圭太
前職はSI企業にてオープン系開発エンジニアとして従事、その後Webサービス関連の受託案件にて、SHIFT現上席執行役員兼人事本部長の菅原要介と同じ案件で関わるようになり、菅原の人柄、一緒に仕事をしたいという想いのもと2012年SHIFTにジョイン。入社後は、Web系、ゲーム系、パッケージ系、IoT系など多種多様なプロジェクトに新規参画し、立ち上げを経験。PM、スクラムマスター、品質コンサルなどを経てラインマネジメント、2021年にネットサービス部(現 通信ネットメディアサービス部)の部長に就任し、組織運営に従事。
目次
SHIFTのテスト事業、その礎は「ネットサービス」がつくった
みなさんはテストや品質保証に対して、どのようなイメージをもっていますか。
エンジニアだったころの私は、不具合をただ指摘する役割の人というイメージで、まさか自分自身がその道でキャリアを形成していくなど考えたこともありませんでした。
しかし前職時代にある案件でSHIFTと一緒に参画し、その考え方が変わっていったのです。ウォーターフォールでの開発に慣れていた私にとって、アジャイル的な進め方のなかで、テストの仕様書もエンドユーザーの要望を聞いて自らつくって提案していく姿に驚いたのを覚えています。
しかも品質保証に強いことで、開発エンジニアから頼られる存在になっている。さまざまな相談が寄せられるのをみて、「テスト」に対する興味が強まっていきました。
そんなタイミングで「一緒に仕事をしよう」と現在は上席執行役員兼人事本部長を務める菅原に誘われたんです。この人たちと働けるならと2012年に入社を決めました。SHIFTのメンバーはクレドにある「脳で汗をかく」を体現している。彼らと一緒に、会社を大きくしていきたいと思ったのです。
そしていま、私が部長として率いるWebサイトやモバイルアプリを担当する通信ネットメディアサービス部は、主にB2C領域を専門にしています。いまでこそ1,000人規模の組織に成長しましたが、部が立ち上がったばかりの2014年ごろは約30名。
ネットメディアサービス領域の成長は、SHIFTの業界における認知度の上昇と比例しています。テスト事業の立ち上げ期は、世間的にテストのアウトソース・品質保証という概念がほとんどなく、レガシー業界に入り込むのはむずかしい。だから私たちはまずWeb・モバイル領域から参入していったんです。
ITリテラシーがない人たちでもテスト観点をもってテストできるような仕組みをつくったのが、いまのSHIFTの強みの根幹に残っています。そこから事業の幅を広げるため、徐々にパッケージづくりを進め、開発エンジニアを支援するサービスまで展開をはじめたのが2017年ごろのこと。エンジニアがものづくりに専念できるような環境づくりをしていきました。
2018年からは品質改善などのコンサルティング事業もはじめ、プロセス改善、さらにいまは品質PMOとしてお客様のPMOサポートなどを上流過程から取り組んでいます。こうしたなかで、マーケットは変わらずとも関われる領域が深くなっていき、いまの部の形となりました。
Web領域で実績を積んだ結果、徐々にSIや金融などの大型案件が取れるようになり業界・業種別にさまざまな別チームが社内にできました。
一方、私たちの部はWeb領域ということで技術トレンドの動きがはげしい業界を担当しています。最近でいえば、VR、仮想通過、ブロックチェーンなど新しい技術や開発モデルが出るたびに、エンジニアに寄り添いながら品質技術を追求しつづけたのが当部の個性といえると思います。
BtoC向けの案件が月100以上。一般消費者としての視点を活かせられる
SHIFTが請け負うのは、基本的にプライム案件。私も経験があるのですが二次請け・三次請けだと決められたタスクをこなすしかない一方で、SHIFTではお客様と一緒にものづくりをしている感覚をもちながらプロジェクトに向き合えています。
衣食住、医療、教育、旅行、メディア、趣味に関するものなど、月に100社ほどのお客様とお付き合いがあります。具体的には不動産ポータルサイトの検索画面やフリマアプリ内通貨のプロダクト、SNSチャットツールなど。産業系だとある企業の社員の安否確認システムや病院の電子カルテなどを請け負うこともあります。
サービスをリリースしたあとも、保守運用という形でお客様に関わりつづけることも多いです。そのうちに、客先の別事業からもご相談いただき、横展開していくことも往々にしてあります。
幅広い業界の多様な案件を担当していますが、ネットメディアサービス領域の仕事における面白さは、自分の一般消費者としての視点、エンドユーザーの視点から提案ができる点です。自分が利用したことのあるサービスやアプリに携わることもあり「ここは使いづらい」などといった提案をお客様に聞いてもらえるのです。こうした背景から、操作性や視認性などの観点を用いたUI/UXサービスも生まれました。
自分たちの意見が反映されたことで、アプリのクチコミでポジティブな意見を聞くと本当にうれしいですね。
またSHIFTは自分自身でキャリアを創り出せる環境があります。例えば社内の検定に受かると上位の案件ポジションへのアサインが叶う。その成果に応じて昇給があるのですが、2022年、該当の検定に受かった11名は平均90万の年収アップを実現していました。
自らの意志とアクションで思い描くキャリアや給与を実現しやすい、というのは大きな魅力だと思います。
大きくなりつづける組織のなかで、マネジメント・技術力の両方を磨ける
私は常々「プロジェクトマネジメントだけの組織にはなりたくない。エンジニア集団でありたい」と考えています。確かな技術で土台をつくり上げないと、PMとしての言動に説得力がないからです。
技術をもって品質を提供する。それがテスト会社であるSHIFTのあるべき姿だと思っています。そのため技術力を向上しつづけたいと思っている人にぜひきてほしい。ネットメディアサービス領域の多彩な案件を通じて、経験の幅を広げてもらえることは確実だと思います。
一方で、プライム案件が多くお客様と直接やり取りをするため、コミュニケーション能力も大事な要素です。お客様への提案や交渉だけでなく、大きくなりつづける組織のなかで、メンバーマネジメント、経営層のメッセージをチームに咀嚼して伝える。そうしたシーンでもコミュニケーション能力を発揮してもらいたいですね。
私たちは環境や武器さえあれば何でもできると思いがちです。「SHIFTにはノウハウが蓄積されていて、入社すれば自分の実力以上のことができるだろう」と。でも実際は、そう簡単ではないんです。
大事なのは「1+1=3」を自分でつくりだすこと。
前向きな思考で能動的に動き、間違ったことでもいいから発信する。自分に足りない能力があれば、その能力をもっている人と手を組む。そうすることで新たな目的地を目指せるようになるのです。SHIFTにはそれを可能にする土壌があります。
ぜひ私たちと一緒に自身の能力を最大限に活かし、ワクワクするものづくりを推進しましょう。
外部協力:小山 典子(執筆)
(※本記事の内容は、取材当時のものです)