SHIFTは“AI駆動開発”の国内リーディングカンパニーへ。エンジニアが得られるものは?

SHIFTは、長年にわたって品質保証を通じて数多くの開発プロジェクトを成功に導いてきました。その経験をもとに、いま開発の現場そのものを進化させる取り組みを加速させています。

 

キーワードは「AI駆動開発」。

 

AIが人の代わりにコードを書く、というだけではありません。実装だけでなく、要件定義から基本設計、実装、テストまで、いわゆるシステム開発の上流工程から下流工程までをAIを組み込み、開発生産性を向上させることを目的にしています。

私たちは日本におけるAI駆動開発のリーディングカンパニーとして、国内企業のAI駆動開発導入支援やさらなる開発生産性向上に向けた取組みを進めていこうとしています。

 

並行して、AI時代に必要となるエンジニアの人材育成を進め、ソフトウェア開発やプロジェクトマネジメントのあり方をアップデートしつづけることも必要だととらえています。

SHIFT独自のシステム開発フレームワークSHIFT DQS×AIエージェントの可能性

AI駆動開発の基盤となるのが、SHIFTが独自に構築したシステム開発フレームワーク「SHIFT DQS(Development Quality Standard)」です。

 

プロジェクトを成功に導くための要素――要件定義、設計、実装、レビュー、テスト、運用――それぞれにおける“品質と生産性を確保するための観点”を整理し、標準化したもので、これにAIエージェントを組み合わせて活用する独自の開発手法を確立しています。

 

SHIFTはさまざまな開発特化のAIエージェントを活用しています。

 

AIソフトウェアエンジニア「Devin」を活用した例では、SHIFT DQSがカバーする要件定義から結合テストまでのプロセスを、開発エンジニアとDevinが対話を繰り返しながら進めることで、2025年8月末時点で、複数のプロジェクトにおいて開発効率が約30~50%向上する可能性が示されています。

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では、さまざまな開発組織へのAI駆動開発の導入・定着支援や、開発支援を推進していこうとするSHIFTで働くことはエンジニアにとってどんな面白さやメリットがあるでしょうか。

 

ここからはQ&A方式で、疑問にお答えしていきたいと思います。

Q: AIにタスクを任せることで、エンジニアが経験を積む機会が失われるのではありませんか?

経験を積む機会が失われるのではなく、より高度な領域・本質的な仕事にシフトしています。

 

例えばプロンプトエンジニアリングのようなAI駆動開発における基本的スキルは重要ですが、今後のエンジニアの役割として求められるのはそれだけではありません。

 

AIはコーディングや決められたタスクを実行することは得意ですが、「お客様の求めているものは何か」「どうすればお客様に価値を提供できるか」ということを考えるのは人の仕事です。

 

コーディングやテストなどのつくり込み作業をAIに任せることで、それによって効率化された時間を顧客への価値提供のために費やすことが可能になります。

 

要件定義やビジネス理解に基づく本質的な課題設定能力、非構造化情報(顧客の要望など)を構造化する能力、そして現状ではまだAIの成果物に対するレビューも必須ですから、これまで以上にドキュメントやプログラムをレビューする能力が求められます。

 

その過程で新たな知識の獲得や、AIをどう使ってよりよいアウトプットを生み出すか」という思考の幅を広げることが可能です。これまでにない経験と成長のチャンスが広がっています。

Q: AI駆動開発を推し進める企業はほかにもありますが、SHIFTではどんなスキルが身につきますか?

SHIFT DQSでは、これまでSHIFTが蓄積してきた「SQF(SHIFT Quality Framework)」で定義しているテスト観点を可能な限りAIによる自動テストでカバーさせようとしています。

 

それには人がテスト観点を理解し、SHIFT DQSを用いたアプリケーションにおいて各テスト観点をどのテストレベルで打ち取るか、などを考える必要が。

 

この思考の過程で、たしかな品質観点に基づいた高度な設計・レビュー能力、AI時代の開発プロセスをリードする力を、体系的に習得できるのがSHIFTで働くメリットです。

 

理想的な開発とは、スピードと高品質はトレードオフの関係ではなく両立させるもの。

 

SHIFT DQSの品質観点を知ることは、こうした開発のあるべき姿を具体的に描き、AI時代の開発プロセスをリードする力にもなります。それはきっと生涯の武器になると私たちは考えています。

Q: 開発サイクルにおける「AIの担当範囲」と「人間の担当範囲」を具体的に教えてください。特に設計やアーキテクチャ選定といったクリティカルな部分はどのように進めますか?

クリティカルな部分は、まず人間が原案を作成・決定し、その決定事項をSHIFT DQSの標準観点に落とし込み、AIはその決定された観点に基づく詳細設計や実装を支援する、という「対話」形式で進めます。

 

具体的には、それぞれ以下のような担当範囲を設定し開発を進めています。

 

・AIの担当範囲:要件定義ドキュメントから基本設計ドキュメントのベース作成、実装(コーディング)、テストケース生成、結合テストまでのプロセスにおける定型的なタスク、およびSHIFT DQSに基づいた品質チェックの一部。

 

・人間の担当範囲:要件定義の最終決定、アーキテクチャ選定といったクリティカルな判断、そしてAIが生み出す成果物全体の品質レビュー。

Q: AIが生成したコードやテストケースの「品質担保」や「セキュリティチェック」は、どのようなプロセスで、誰が責任をもって行いますか?

AIはあくまで品質向上とチェックを支援する役割。成果物に対してはSHIFT DQSに基づいた自動/半自動のチェックと人による最終レビューを行います。

 

また最終的な責任は、もちろん人が負います。品質保証の経験豊富なSHIFTだからこそ、このレビュー体制に強みがあります。

Q: 既存の技術スタックやコードベースへの適用はスムーズですか?AIとの連携に特有の技術的負債やメンテナンスコストはありますか?

SHIFT DQSは汎用的な開発フレームワークであるため、既存の技術スタックやコードベースへの適用は可能です。AIも特定のプロダクト、言語・環境に依存しないため、適用のしやすさを追求しています。

 

一方、AIが生成するコードの均質性や可読性のバラツキ、の履歴管理などが新たなメンテナンスポイントになり得るでしょう。

 

これについてはSHIFT DQSをさらに進化させ、AI生成コードの品質基準やプロンプトによる仕様変更の管理を標準化することで、負債を極小化することを目指しています。

Q: AI駆動開発を導入したことで、開発エンジニアの「心理的負荷」や「疲労度」は変わりましたか?

コーディングなど定型作業の負荷は大幅に減る一方で、新たな質の負荷(レビュー疲れなど)は発生しえると認識しています。

 

これに対しては、AIが生成する成果物の品質をSHIFT DQSにより標準化・安定化させること、またAIによる自動レビュー機能を強化することで、レビュー疲れを軽減する取り組みを進めています。

Q: AI駆動開発における失敗例や、現在抱えている課題を教えてください。

設計タスクと実装タスクそれぞれに課題があります。

 

設計タスクに関しては、現在AIに基本設計ドキュメントを生成させるためのルールを整備していますが、このルールにどこまで規定するかが悩ましいところです。

 

できるだけ出力にブレがないように設計方針や出力形式を規定したい一方で、あまり細かく指示を書きすぎるとコンテキストサイズを圧迫してしまううえ、AI自体の創造性を損なってしまうのではないかという懸念があります。

 

実装タスクにおいては、Figmaで作成したデザインの取り込み精度にまだまだ難があります。Figma MCPを用いてAIからFigmaのデザインを参照させていますが、複雑なUIをもった画面になるとデザインの反映漏れが多く発生します。

 

フロントエンドの開発においてスタイリングに関する実装は意外と時間のかかる部分であるため、この部分をより精度高くできないか模索中です。

変化のただなかにあるエンジニアへ

SHIFTのAI駆動開発は、いままさに進化の途中です。

 

私たちは多重下請け構造をはじめとする長年つづいてきたIT業界の不均衡や課題の解決に向けたアクションと、AI時代に必要となるエンジニアの人材育成を進め、ソフトウェア開発やプロジェクトマネジメントのあり方をアップデートしつづけていきます。

 

AIが何を得意とし、人がどんな役割・判断を担うべきか――その境界線をチームで試行錯誤しながら、プロジェクトの精度とスピードを高めていく。

 

「AIに仕事を奪われる」のではなく、「AIを味方につけて、人はより高次の仕事に挑む」。

 

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