RPAの開発から企画提案まで。5年間、PMが積み重ねたコミュニケーションと行動の力 

2023/06/16

スポーツにしても、ビジネスにしても、日々の小さな努力の積み重ねこそが、大きな結果にむすびつくことを私たちは知っているように思います。

本記事では、圧倒的な当事者意識をもちお客様と相対しつづけたプロジェクトマネージャーのH.R.に、「コミュニケーション」を切り口とした努力の数々を語ってもらいました。

  • サービス&テクノロジー本部 品質サービス統括部 産業流通・通信サービス部 産業サービス1グループ  H.R.

    パッケージ販売会社(医療機関向け予約システム)にて要件定義から開発・導入・保守を担当。2020年8月にSHIFTに入社し、小売業のお客様にてRPAを用いた業務改善プロジェクトのPMを任され現在に至る。

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どんな案件に参画をするの?~お客様とのコミュニケーション編~

目次

翻訳者、橋渡し役として暗躍。+20%の付加価値は、雑談から 

私は小売業のお客様に対する、RPAによる業務効率化プロジェクトの全体管理を担っています。

入社後にはじめて担当したのが、まさにいまのお客様で現在は5年目。売上は初年度比4倍となりました。 とある部署ではRPAによる登録業務の改善で、年間2名分の人件費削減・200時間の残業時間の削減が成果として明示できています。 

一つの部署でうまくいくと口コミが広がって「うちの部署でもお願いしたい」とご要望いただきますし、事例を見せることで自分たちの部署ならこういうことができるかも、というイメージにもつながって好循環を生んでいますね。 

現在は、同じお客様でシステム化の希望をもっている複数部署に業務ヒアリングをし企画立案もしています。 

紙で管理しているマスターデータをデータベース化したいという要望に対してどういったシステムが適しているのかを、先方のIT部門とその親会社へご提案します。部署同士が連携できるように、翻訳したり、橋渡ししたり。 

そうした立場ではシステムの知識に加えて、お客様の実業務に対する理解は不可欠です。現場の方に文字通り「ひっついて」いって、実際につかっているExcelや資料を共有してもらいながら、日々の業務の細かなイメージをもてるようにしています。 

こうして得られた業務知識と専門的なITの知見を組み合わせて、システム化を進めるために事前に見極めるべきポイントをお伝えするのも大事な役割ですね。 

ただ先方では組織内の異動も定期的にあり、各部署はもちろんIT部門のかたでも専門知識をもっていない場合もあって。「聞きとり力」や、反対にかみ砕いてお伝えるコミュニケーション能力が大事だなと感じる局面が日々あります。 

とはいえ聞きかたや伝えかたの問題だけでなく、ベースとしての人間関係が大事と私は思っています。メンバーかマネージャーかに関わらず、関係者と積極的に雑談するようにしているんです。大阪という地域柄や、小売りという業界だからか、人と話すことが好きな人が多くて雑談を無駄とはとらえられないのでありがたいですね。 

そして雑談のなかのふとした誰かのお困りごとを聞きつけて、私がもっている情報が役立つかも?と声かけしにいくなど。本来の業務以外のこうした小さな積み重ねを、お客様も価値だと感じてくださって長期的で継続いただけているのかもしれません。 

100%の成果を出すのは当たり前。『次もこの会社にお願いしたい』と思ってもらうために120%を狙う。その+20%が実は雑談から生まれているのだとしたら疎かにはできないなと思っています。 

ドアは勝手には開かない。必要なのは「自分」の行動 

この仕事の面白さは、「徐々にお客様の信頼を得ながら、任せていただける領域を広げていく」という点だと私は感じています。 

RPAの開発部分からスタートして、その前段階の要件定義、さらにはRPA化するかの検討のための業務ヒアリングへ。その実績を買われ、いまでは企画提案の案件ももらえるまでになったのは前述のとおりです。 

お客様は大手になるほど「グループ会社を含め自分たちの組織内で物事を解決しよう」と思われがち。そんな閉じられたドアを開けてもらうにはどうしたらいいのか、味方や仲間と思ってもらえるようにはどうしたらいいのかを考え動くのは楽しいですね。 

例えば、新しい案件のスタート時にはまず関係者の相関図をつくります。チーム体制はもちろん、お客様側のPMはどんな方なのか、別部署の誰と関係性が深いのかなど、社内整理図をつくることで、仕事を進めるうえで重要な方などが明確になり、動きやすくなるんです。 

それから信頼を得るために成果に対してフルコミットし、つねに先手を打つこと。案件の進捗スケジュールにおいて「この日までに○○ができていなければタイムリミット」とより細かなメモを残し、万が一の場合には、お客様にご指摘いただく前に人員追加やスケジュール調整に走ります。 

他にも例えばRPAのバージョンアップについて、まったく新しい環境へ移す必要があった際には、新環境の候補を洗い出し、いつまでに何を決めないといけないのかを1年前からお客様に提示するなど長期的な視点での先回りも行っています。 

前述した雑談もポイントですね。本音をこぼしてくれるよう、日頃から雑談を通じて私の人間性を知ってもらって、何かあったときには一緒に解決案を考えていけるような関係を構築しています。 

もともと私は誰かに教えてもらうことよりも、自ら案をひねり出して壁を乗り越えることを好むタイプ。結果的にお客様に認められ、自分の力でできることが増えたと思える瞬間がとても嬉しいですね。 

まわりを見ていても「自分自身を成長させたい」という思いをもっていることや、「物事の背景を理解し、自分で考えて動く」というスタンスはSHIFTで活躍する方に必須のケイパビリティだと思います。 

品質保証と、個人の強みをかけあわせる 

自己成長や成果を正当に評価してくれるのがSHIFTのよいところ。給与に還元してくれますし、役割やアサインも年次に関係なく実力で判断してくれています。 

そこが優秀な人を惹きつけるのか、一人ひとりが独立してもやっていけるような、得意分野をもつプロフェッショナルがまわりには多くいます。特に私が住む大阪の拠点にいる方々は十人十色で、バッググラウンドもキャラクターも多彩。 

品質保証という組織的な強みと、それぞれがもつ強みをかけあわせるのがSHIFTならでは、と感じますね。専門知識や経験だけでなくコミュニケーションのうまさが全員に共通しています。懐へ入り込める、話を通すべき人の順番をわきまえている、視野が広く周囲に気を配れる、そんな人が多いのではないでしょうか。 

こうしたスキルはお客様と相対するシーンだけでなく、メンバーとのやりとりにも活きてくるもの。私自身、SHIFTに入って成長したなと感じるのは、業務を依頼する際に相手が理解できるまでかみ砕いて伝える力がついた点です。 

これからSHIFTのなかでマネージャーを目指していくにあたって、こうしたメンバーとのコミュニケーションスキルもさらに磨いていきたいと考えています。 

(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)