SHIFT Group 公式noteの技術ブログを、ご覧になったことはありますか。
生成AIなどの旬な技術から専門的な分野までテック記事を中心に、若手エンジニアの成長を描いた体験記や人事ノウハウなど幅広い領域の知見による有益な情報を発信しています。
立ち上げは3年前。現在は約1,000本のオリジナル記事が投稿されています。書き手となった従業員は250名(2023年12月時点)。日々、記事は増えつづけています。
今回は、そんな技術ブログの立ち上げから運営まで、現在進行形で携わっている広報室のN.T.に直撃。なぜこんなにも短期間で技術ブログが成長したのか、さらに社内ブロガーにとって技術ブログの魅力とは何か、について語ります。
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広報IR部 広報室 N.T.
2019年7月入社。広報歴13年。IT企業を中心に多様な働き方を経てSHIFTへ入社。経営者の声を伝える「社内ラジオ」や、技術ブログ(公式note)など発信系コンテンツを担当。
目次
「幅広くSHIFTのノウハウや技術を発信していこう!」代表の発案でスタート
―――まずは技術ブログの立ち上げについて教えてください。どのような目的でスタートしたのですか。
N.T.: 「書いて伝える文化」を醸成しようという代表・丹下の発案でスタートしたのですが、当初の目的は、従業員エンゲージメントという視点と、まだSHIFTを知らないお客様に「技術力の高いこの会社は何だろう?」と興味をもってもらいたいという視点がありました。
またSHIFTで働く人のリアルな言葉などが伝わることで、採用にも一部寄与できるのでは、と考えていました。
記事のテーマや内容としては、読者が得るものがあるかを公開基準として大事にしているんです。書き手が経験したうえで、学びをまとめているか、など学びやノウハウがあることが前提となっています。
ただし、いわゆるテック系だけでなく、人事系のノウハウやセミナーレポートなども、広い意味での技術やノウハウと位置づけました。
―――幅広い範囲に設定したとはいえ、社内で書いてくれる人を見つけるのは大変だったのではないですか。
N.T.: 当初はアクティブブロガー100人を目標にしたのですが一人ひとりを口説いていくのは私一人では厳しい。
そこでキーパーソンとなりそうな技術系の部署のトップや、「書こうよ!」と笛を吹ける方に技術ブログをやる価値を伝えてまわって。
代表からの発信によって社内的に「どんどんやっていこう」という感じはあったので、執筆依頼に難色を示す人はいませんでしたね。
ブログを書くことで、自分の部署やメンバーを目立たせたり売り込んだりするチャンスと捉えてくれた方が多かったです。
もっと自部署の取り組みやノウハウをアピールしたいと考えていた専門部署にとっては、大きなチャンスだったのかもしれません。おかげで、その後、一気にスケールしていきました。
自分のブランディングもできる。ブログ執筆のメリット
―――仕事が忙しいとなかなか書く時間がないのでは、と思うのですが社内ブロガーを増やすために、どんな工夫をされましたか。
N.T.: 当初はたしかに「書く時間がとれない」という課題はありました。そこで、努力が報われるというか、ブログ執筆によるメリットの見せ方には力を入れました。
たとえば、PV数ランキングを社内外に毎週公開してフォーカスしたり、 ランチ代程度ですが、インセンティブも用意して、やらないよりは「やった方がいい」理由をたくさんつくったんです。
SHIFTでは毎週金曜のランチタイムに、経営陣が出演する社内ラジオの配信があるんですが、そこで必ず「今週のブロガーランキング」を発表しています。
毎月100名以上入社するので、なかなか代表や経営陣と触れる機会はないなか、ブログ記事が評判になれば、代表の目に触れて注目されるのですから、うれしいと感じる方も多いようです。
努力がしっかりと認められ評価される。そういう仕組みは徹底的に用意しました。結果的に多くの方にとって、時間を捻出してでも「書きたい」という意欲につながったと感じています。
―――ほかには、どんなところを魅力に感じてもらえているのでしょう。
N.T.:いまの世の中、個人のブログで目立つのはそうそう簡単なことではありません。そのような状況のなかで、noteという人気のプラットフォームで、自分のノウハウを展開できるのは、とても効率的でよい機会だと感じている方はけっこういらっしゃいますね。
自分に「ハッシュタグをつけてブランディングをする」、そんな環境は整っているので、どんどん活用してほしいと思っています。
等身大の自分でありつつも、安心して“SHIFT印”で出せる、そんな利点を活かして公式ブロガーとしてモリモリ(笑)書いてくれる方も多いです。
自己表現のツールとしても、仕事のサポート的な位置づけとしても、おおいに活用されていますね。
「書きたい」を後押しする、レビュアーを担う上長、そして広報
―――ブログの記事はすべて、上長がレビュアー役となりチェックされているそうですが、みなさん協力的なことの背景は?
N.T.: レビュアーである上司ないしは技術レビュアーの方は、部署名を背負う立場。彼らに「やってよかった」と思ってもらうために、PVランキングや社内ラジオなどでは執筆者の名前だけでなく、部署名も必ず紹介しているんです。
そうすると「最近、○△部上がってきたね」とか「△○部もけっこう書いているんだね」とか、部署のプレゼンスがあがる。それは上長にとってはうれしいことのひとつだと思っています。
もちろん純粋に、自部署のメンバーの記事が上位ランキングや殿堂入りすると誇らしいでしょうし、ご本人もレビュアーという立場で執筆にかかわっているのですから、当事者意識のようなリレーションも生まれると思います。
なかには、入社したメンバーには「ブログを書く」ことと積極的にすすめている上長もいると聞きました。
一人ひとりが自信をもつきっかけにしてほしいし、仕事をやりっぱなしにするのではなく、自分の言葉でアウトプットすることで力にしてほしいと、成長を支える1ツールと捉えてくださっているようです。
―――ちなみに広報チェックはどのようにしているんですか?
N.T.: 技術的な部分は、部署内で精査してもらっているので、読者の方にとって有益な情報だったかという読後感は広報で見つつも、個人の書きっぷりを活かすためにもあまり表現などを整えすぎないように意識はしています。
ただキーワード検索で記事にたどりつく読者が多いので、タイトルと内容の整合性はとれているかなどの視点は大事にしていますね。
運営として、みんなの書きたい気持ち、ブログを盛り上げていこうという気持ちにブレーキをかけないように、私自身も作業の仕組化、分業化、効率化に努め、対応をスピーディに、そして新しい企画をしかけようとつねに考えています。
いいと思う企画なら、喜んで巻き込まれてくれる人がいっぱいいる
―――技術ブログがこれだけ一気に大きく成長したことについて、“SHIFTだから”と思う点はあるでしょうか。
N.T.:やはり経営層の考え方や、社内カルチャーの影響は大きいですね。「一人ひとりがどんどん発信していこう。書いて表現していこう」という発信に加えて、「失敗を怖れず、よいと思うならどんどんやってみよう」という文化がSHIFTにはあるんです。
だから個人が発信することに対する心理的安全性は大きいですね。チャレンジする土台ができあがっているというか。だからこういった施策はドライブがかかりやすいです。
技術ブログだけでなく、ほかにも社内オリジナル生成AIをつくろうとか、こんなトークイベントやろうとか、新しい企画を提案しやすいのがSHIFTの文化。
誰かが「この指、止まれ!」と何か新しい企画を提案すると、人見知りせずに集まってくれる人は多いですね。
もし「やりたいことがあるけど、方法がわからない」と声をあげれば、その企画に可能性を感じれば「じゃ、いっしょにやろう」と助け船を出してくれる人もいる。
本当にいい人が多いんです。自分のスキルや技能、知識を出し渋りしないというか。どんどん新しいことをやってみようと。世の中をよくしたいからエンジニアという道を選んだのかなと思えるほど前向きで親切な人が多いですね。喜んで巻き込まれてくれるというか(笑)。
入稿やTOP画像作成などの必須タスクを細やかでスピーディにこなしてくれるサポートチームの存在も非常に大きいです!
私自身、最初ひとりでこの企画を立ち上げて、ここまでのスケールに耐えてこられたのも、みなさんのおかげですから。一人ではここまでできなかったと実感しています。
―――今後、目指している姿を教えてください。
N.T.:従業員全員がブロガーという状態!(笑)。みんな一度は執筆したことがあるという状態です。妄想に近いかもしれませんが、書いて伝えることがSHIFTの文化と自他ともにいえるようになるためにも。
2023年12月現在、33人に1人がブロガーですので、これからまだまだがんばっていきたいですね。