「SHIFTだからこそ、できることがある。業界の常識にとらわれない発想でお客様とともに“新たな何か”をつくっていきたいんです。いまある資産を活用するだけではなく」
こう語るのは、エネルギーインフラ事業部で事業部長を務める島崎英則です。前職の大手SIerでは約20年間、電力領域を担当。
ソフトウェア開発の現場で培った経験、知見をさらに幅広く活かしたいと、2022年9月、SHIFTに籍を転じました。
彼がいま感じる業界のニーズや、それに対応できるSHIFTの強みとは。事業部長として描く組織の未来は……島崎に語ってもらいました。
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エネルギーインフラ事業部 事業部長 島崎 英則
2022年9月に入社。大学卒業後、大手SIerに勤務。約20年間、ソフトウェア開発からマネジメントまで携わる。このときのメイン案件が大手電力会社に向き合うものだったことからエネルギー・電力関連産業や、それにまつわるシステムに深い知見をもつ。SHIFT入社後は同領域でアカウントプラニングに取り組んだのち、現在はエネルギーインフラ事業部の事業部長を務める。
目次
「品質保証」と「PMO案件」で信頼を獲得、新規参入が困難な業界で着実に成長
──はじめに、エネルギーインフラ事業部の組織概要について教えてください。
島崎:電力、ガス、石油業界などのエネルギー関連、それから不動産、建設、交通業界といった社会インフラ。この2つの担当領域にわかれ、それぞれに営業、サービスデリバリーのグループがあります。
総メンバーは250名を超え、立ち上げからわずか3年の新規部署ですが、順調な拡大をつづけています。
──事業部が担当しているのは、いずれも新規参入がむずかしいとされる業界です。どのようにして取引先を増やしていったのでしょうか。
島崎:SHIFTが得意とする品質保証に加え、PMOとして参画した案件が評価され、各業界にSHIFTの評判が広がっていきました。
それに加えて私たちの「型破り」な点が功を奏したと感じています。
お客様の課題の本質を見抜き、テスト支援だけでなくコンサルティングや運用などといったソリューションを次々と提案する私たちのスタンスも、“いま”のお客様のニーズに合致したと感じています。
特に、エネルギー業界はこれまで信頼のおけるパートナーと長きにわたってタッグを組み、安心・安全な生活インフラを提供してきました。
しかし、時の流れとともに、ビジネスの在り方や業界を取り巻く考え方が変化し、各社にもさまざまな変革が求められています。
こうした状況下でお客様がパートナーに求めるのは新たな発想であり、行動力です。
そこに「できないとは言わない、できると言った後にどうやるかを考える」をクレド(行動指針)に掲げ、フレキシブルに対応するSHIFTがマッチしたんじゃないか、と。
品質テストで設計の課題をあぶりだす。大型電力案件でみせた類まれな強み
──かなり幅広い業種のお客様を担当していますが、それぞれのトレンドや課題をどのように捉え、支援していますか。
島崎:電力業界では、新たな託送料金制度「レベニューギャップ制度」が2023年4月より施行されたため、制度に準じた事業計画を策定しました。
いま各社は、設備情報・工事に関する統合管理情報・リスク分析結果を基に、設備投資計画を立案中です。
他にも、電力自由化の流れもあり、DX推進や「脱炭素」への対策など、さまざまなニーズが高まっています。
こうした動きのなかでお客様の間では“アセットマネジメント”という言葉が飛び交い、各種システムの構築、再構築が進められています。
そこに対して私たちが提供しているのは、先ほど触れた2つのサービス。人材不足を補いプロジェクトおよびプロダクト品質を高めるためのPMOサービスと品質保証サービスです。
PMOとして上流工程から参画し、下流工程の品質テストもあわせて支援することで、規模が大きくなればなるほど難易度があがるシステムの品質確保を目指しています。
また、基幹システムの再構築に対するニーズが、いずれの業界でも高まっています。
建設業界のお客様については、DX推進やIoTに関する要望が多いですね。いずれの案件でもSHIFTが担う役割はPMOや、品質保証のサービス提供がメインになっています。
──事業部として代表的な事例を教えていただけますか?
島崎:エネルギー領域のチームが一丸となって力を注いでいる一例が、2025年度に設置が予定されている次世代スマートメーターの開発支援プロジェクトです。
プロジェクトスタート時は品質保証のみを担っていましたが、テストで不具合をしっかり見つけられたことをきっかけに、設計の見直しや改修にも私たちの担当領域が広がりました。
この次世代スマートメーターには「電力データを5分単位で計測できる」「ガス・水道の共同検針を可能とする」など高度な機能が搭載されています。
今後、次世代スマートメーターにより得られるデータを活用していくことが、電力業界のDX推進には不可欠です。
その推進に我々が貢献するためには、当開発の支援を通じ、新たな知見を蓄えることが必要不可欠であると考えています。
そういったなか、すでにもっている品質保証のノウハウを活かして、データの複雑な組み合わせなどのパターンを設計に落とし込めているかなどを徹底的にみて、設計の見直しまでできてしまう。それがSHIFTの最大の強みなんです。
──なぜ、品質テストを起点に上流工程までフォローできるのでしょうか?
島崎:ナレッジ化、標準化が徹底している。その一言に尽きます。SHIFTの「テスト観点」は、テストそのものの品質だけでなく、設計の品質をも向上できるような仕様になっているんです。
大手SIerでの20年の電力業界経験を活かすべく、転職。意思決定のはやさ、横連携で“動きやすさ”を実感
──島崎さんは2022年9月にSHIFTへ転職されました。入社の動機は何だったのですか?
島崎:前職の大手SIerでは20年間にわたり電力業界のお客様を担当し、プログラマーからPM、プリセールス、事業責任者とさまざまな役割をまっとうしてきました。
転職を決めたのは、培ってきた経験や知見を全国規模で活かしたいと思ったから。組織とともに自分も成長できそうな、SHIFTの伸びしろが魅力に映りました。
配属された営業部で、はじめて担当したのは電力会社のお客様の基幹システム刷新プロジェクトでした。なかなか品質が担保できないということで、SHIFTに声がかかったんです。
当時、社内でもっとも業務理解があった私が提案書を書きました。多角的な視点でテスト設計を行い、ありとあらゆる障害を出し切りながら、何度かトライ……なかなか苦しい案件でしたが、何とかリリースにこぎつけました。
お客様から直々に感謝の言葉をいただいたときは「自分の経験が活かされた」とこれまでにない充足感を味わいました。
──全力で支援した様子がありありと伝わってきました。SHIFTって「動きやすいな」と感じた部分はありますか?
島崎:とにかく意思決定がはやいです。例えば、お客様に提案するのも、企業によっては社内審議に1ヶ月以上かかるものですが、SHIFTでは1週間以内。
はやいものでは課題ヒアリングから2日後に体制構築、見積提出、提案実施まで行うケースもあります。
──前述したまさに「型破り」な点がスピードにも表れているんですね。
島崎:そうなんです。スピーディに動けるので、ビジネスチャンスを逃さない。結果、お客様への貢献度合いも増します。
また、しがらみが一切なく、一人ひとりの裁量が大きい点も特徴的です。事業部間、グループ間に壁がなく、シームレスな連携が可能となります。
実際に、先ほど業界のトレンドの1つとしてお話しした基幹システム関連プロジェクトでは、社内の専門部署とタッグを組んでいます。
そのほか、他の事業部の営業からエネルギー業界のお客様を引き合わせてもらったり、グループ会社とも頻繁にやりとりしたり。
──他の事業部やグループ会社と協業したい場合は、トップ同士のやりとりからはじまるのでしょうか?
島崎:いえいえ。担当者同士でやりとりして、そのままタッグを組むケースもありますよ。現場ベースで話が進んでいることもありますが「どんどんやって!うまくやって!」という感じです(笑)。
社内で積極的に人脈をつくっていくタイプが、将来の組織を背負って立つ次世代のリーダーに成長すると思うので、過剰に口をはさむことなく見守っています。
求めるのは、発想力のある仲間。これまでにない、まったく新しい取り組みを提案していきたい
──エネルギーインフラ事業部として、今後目指していきたいことを教えてください。
島崎:3つあります。1つめは高い成長率を維持すること。マーケットに対しても、社内においても歴史の浅い部署なので、より高みを見据えながら成長していきたい。まずは5年後までに1,000人規模の組織を目指します。
あらゆる変化を予知して、お客様をリードできる事業部になりたい、というのが2つめ。例えば、人材不足を見越したAIの活用。
エネルギー業界全般でいうと、2050年のカーボンニュートラル実現を視野に入れた取り組みが必須となるため、社会課題を再エネで解決する施策などに対して、新たな発想を提案していきたいですね。
3つめは、SHIFTグループ一丸となって事業に取り組む「ONE-SHIFT」の強化です。
──この3つを踏まえて、どんな方に仲間になっていただきたいですか?
島崎:コミュニケーション能力が高くて、クリエイティブな発想ができ、変化を楽しめる人ですね。
SHIFTは事業も組織も固定化されていない、成長過程の企業です。自分の経験を会社の成長につなげられるところに、大きなやりがいがあります。
中途入社の社員が大半なため、事業会社やSIer、コンサル出身者とさまざまなバックグラウンドの同僚から刺激を受けられるのも魅力です。
これらの要素にピンときた方は、ぜひお待ちしています。
※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです