「SHIFTは社会課題を解決することで、会社としての存在意義を示してきました。これからは次代の金融・公共サービスを支えていくことが、私たちの使命だと考えています」
こう話すのは、金融・公共サービス部で部長を務める須藤 厚です。
変わりゆく金融ニーズに対応するために開設されたのが、金融BA・PMサービスグループ。金融知識とIT技術を組みあわせたFinTechで、新たなサービスをつくりだすことをミッションに掲げています。
今回は、須藤、同グループのH.T.、S.S.にインタビュー。最先端の現場で求められるスキルや、SHIFTで働くよさについて語ってもらいました。
-
金融・公共サービス部 部長 須藤 厚
大手証券系シンクタンク入社。約10年の開発現場、約6年の海外駐在を経たのちにネットバンク設立におけるIT戦略、数千人月単位のPM・体制構築を担う。業務開発刷新、インフラ基盤更改、サイバーセキュリティ対策など、ITアーキテクチャー全般の大小さまざまなPMを経験ののち、2021年3月にSHIFTに入社し、現在は金融・公共サービス部の部長を務める。趣味は旅行、ジョギング、ゴルフ。
-
金融・公共サービス部 金融BA・PMサービスグループ H.T.
大手銀行3行に勤務。市場系部門およびアンチマネーローンダリング対策部門における大規模システム案件に従事。ブロックチェーンのスタートアップ企業にて、セキュリティトークン、デジタル通貨の実証実験に参画。中核エンジニアとして実証実験を成功させたのち退職。2023年9月SHIFTに入社。金融およびFinTech案件を手がける。
-
金融・公共サービス部 金融BA・PMサービスグループ S.S.
メガバンクに30年勤務。営業、国内外決済部門を経たのち、デジタル戦略系部門にて各業界の日本を代表する多くの大企業向けに各社が抱える課題に対し決済・DX系プラットフォームの企画構想から要件定義・開発・サービス提供までを行い 企業の直面する「VUCAの時代」(Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性))の課題解決を支援してきた。 2024年2月SHIFTに入社。FinTech案件を手がける。
目次
金融ビジネスの潮目到来。FinTechで支援する新たなグループを発足
──まず、金融BA・PMサービスグループを開設した背景から教えてください。
須藤:ここ5、6年ほどで、金融サービスにおけるデジタル化は急速に進みました。キャッシュレス決済やデジタル通貨、デジタル有価証券(セキュリティトークン化)……個人、法人問わず「場所に依存しない」サービスが暮らしに定着しつつあるなか、FinTech事業は今後ますます発展していくでしょう。
金融・公共サービス部にはもともと、金融業務とIT技術の知見をあわせもつメンバーが多数在籍していましたが、あらためて「お客様に伴走しながら時代に呼応したサービスを創出したい」と考えたとき、さらにもう一段、最先端技術に踏み込む必要がありました。
そこで金融ビジネスのあり方が変わりつつあるこの潮目に、金融BA・PMサービスグループを立ち上げたのです。
ここ半年の間に入社したH.T.、S.S.は、金融機関での勤務経験があり、ブロックチェーンをはじめとする最新技術にも明るい。まさに、金融BA・PMサービスグループにふさわしい理想の人材でした。
──同グループではいま、どのような案件に取り組んでいるんでしょうか。
須藤:2024年のはじめから、ブロックチェーン基盤をバージョンアップするプロジェクトに加わっています。お客様はブロックチェーン・プラットフォームを提供する企業。SHIFTはお客様とベンダーとの間に入って、プロジェクト全体の管理をしています。
受注のきっかけは、以前よりお付き合いのあった大手金融機関からのご紹介でした。以前からSHIFTならではの“品質に立脚した”プロジェクト管理を評価いただいていたようです。
このプロジェクト開始前に、H.T.にアドバイザーとしてサポートしてもらいました。ブロックチェーンや金融ITサービスにおける基礎的な技術、業界動向、法規制などの情報を各メンバーへインプットし、プロジェクトにスムーズに取り組めるようにアドバイスしてもらっています。
「経験を活かせる」「新たな金融サービスを生み出せる」金融機関出身者がSHIFTにみた可能性
──あらためて、H.T.さん、S.S.さんのこれまでのプロフィールと転職に至った経緯をお聞かせいただけますか。
H.T.:大手銀行3行に勤務していました。市場系システム・AML(アンチ・マネー・ローンダリング対策)システムのパッケージ導入や大規模システムの更改プロジェクトを、IT部門、ユーザー部門それぞれの立場で経験しております。
その後、ブロックチェーンのスタートアップに転職しました。デジタル証券、デジタル通貨の実証実験を担当していた際に、別案件でPMOとして参画していたSHIFTと出会いました。そのときに好印象をもったことがきっかけです。
SHIFTのメンバーはお客様から提供された資料を読み込んでいました。当たり前のことのように思えるかもしれませんが、実はこういうベンダーってほとんどいないんです。
プロジェクトの参加者が多ければ多いほど、誰かが見ているだろう、という感じで。トラブルがあって蓋を開けたら、誰もちゃんと資料を読んでいない、理解していないことが非常に多いのです。
誠実にプロジェクトと向き合うSHIFTのような会社で、自分が培ってきた知見を活かしたい。──こうした思いから2023年9月、SHIFTに入社しました。
S.S.:私は新卒でメガバンクに入行。30年勤務したのち、はじめての転職活動を経て2024年2月、SHIFTへ籍を転じました。
前職では、決済、デジタル戦略系の部署に長く在籍。日本を代表する法人のお客様に対して、各社固有の課題に対して、決済・DX領域のオンリーワンのソリューションを考案しサービス提供をしてきました。
さまざまな業界を牽引する企業(電力、ガス、新聞、不動産賃貸、引越し、卸、IT系企業など)へソリューション提供してきましたが、もっとも印象に残っていますのが、国内最大規模の教育関連企業の案件です。
10年程前から抱えられていた課題でしたがさまざまな会社から提案を受けておられたようですが、なかなか納得のいく提案が受けられず、もはや解決不可能な課題(ある意味聖域化)ではと困られていたお客様でした。
それに対してWeb化、キャッシュレス決済、スマートペイント、ペーパレスなど唯一無二と思えるソリューションをご提案したところ内容を高く評価いただき、一機にプロジェクトが立ち上がりました。
受注・開発へと進んだことが大変うれしく、そのサービスはいまも無事故・安定稼働をつづけており、ご利用規模も毎年拡大していただいている状況です。
1万を超える教室、数十万人以上の生徒様の月謝回収と教室宛回収金の資金分配を適切に行うプラットフォームの構築は、困難を極めましたが、約10年間、1円の狂いもなく安定稼働をつづけており、まさにお客様とWIN-WINの関係を構築できたプロジェクトとなりました。
決められた仕事だけをこなすのは苦手な私にとって、銀行在職中はお客様の抱える課題に対してできあいのサービス提供ではなく、各お客様固有の課題に対して、真にフィットしたオリジナルのソリューションをつくりだし、ときには未だ世の中に存在しないものを提供することにこのうえないやりがいを感じていました。
しかし銀行では一定の年齢を迎えると、お客様と直接接する立場から商品企画や後人の人材育成へと役割が移るのが、つね。「これから先もお客様とともに新たなサービスをつくっていきたい」と考え、転職を決意しました。
SHIFTは、私が求めていた公正な評価制度、実力主義、自由闊達なカルチャーがあり、そして何よりもこれまでどおりお客様とともに伴走できる環境だと確信して入社しました。
「新しいもの好き」に、新領域で活躍してほしい
──頼もしいメンバーが続々加わっている、金融BA・PMサービスグループですが、具体的にはどんな案件の引きあいがありますか。
須藤:証券会社で実施しているセキュリティトークン(デジタル化した有価証券)取引システムの開発プロジェクト支援や品質管理、ネット銀行の暗号資産関連のインフラ基盤における品質管理など、さまざまな引きあいがあります。
おかげさまで、業界内でのSHIFTの認知度が高まりつつあり、バイネームで紹介や依頼を受けるケースが多くなりました。こうした状況に甘んずることなく、今後は提案活動も積極的に行っていきたいところです。
──提案活動やサービス領域を広げていくなかで、どんな仲間に加わってもらいたいですか。
須藤:新しいもの好きの人物ですね(笑)。私たちがやろうとしているのは、ビジネスとして確立していない領域。さまざまな企業が試行錯誤している状態です。
とはいえ、一定以上のスキルがないと、新しいものをつくるにはむずかしい世界だと思っています。
H.T.:求める人物像として、技術サイド、営業・コンサルサイドで要件がわかれると思います。とはいえ両者に共通して、ブロックチェーンの基礎知識が必要です。
例えば、イーサリアム。ブロックチェーン案件では、スマートコントラクトおよびそれを実行するEVM(Ethereum Virtual Machine)というソフトウェア環境について、知見がないと、お客様との会話についていけません。
こういったポイントはしっかり押さえておく必要があります。お客様がテストしてほしいのは、ブロックチェーンなのか、EVMやスマートコントラクトなのか、それとも接続する外部システムなのか、売買するためのアプリだけなのか・・・という感じで見極めるためにです。
これに加え、技術サイドのメンバーはより具体的な仕組みを学んでおく必要があります。そうしないと、現場で実物をテストできませんので(笑)。
──営業・コンサルサイドについてはどうですか?
業界動向や法規制について、押さえておく必要があります。金融に限定せず、アンテナを張って、広くブロックチェーンの取り組み事例を集めておく。公開されている事例から成功例について学ぶことで、営業提案などのシーンで引き出しが増えます。
それから法規制についても概要は押さえておきたいですね。デジタル通貨、暗号資産であれば銀行法と資金決済法、デジタル証券であれば金融商品取引法など、考慮すべき法規制があります。
日銀法、預金保険法、外為法に犯収法など、あげたらきりがありません。こういった点も押さえて、「こういうビジネスがありますね。それにはこういった法規制の確認が必要ですね」という感じに、技術面以外でもお客様をサポートできるような、そういった人材が求められています。
これに挑戦したい、という新しいもの好きな方に加わっていただきたいですね。
「やりたい」と思ったことは必ず挑戦できる、風通しのよい組織
──H.T.さん、S.S.さんはどんなところに金融・公共サービス部のよさや強みを感じていますか。
H.T.:SHIFTの強みはやはり、品質管理サービス全般に関するスキームが備わっていること。そして「テストのために予算を捻出してでも品質を守る」という意識の高い、良質なお客様に恵まれていることだと思います。
金融・公共サービス部は、須藤を含め、マネジメントクラスのフットワークがとても軽いですね。チャットの返信がすぐに返ってきます。組織全体の風通しもいいと感じます。
S.S.:私はまだ入社して日が浅いので、キャッチアップしきれていない部分もあるのですが、これまで培ってきた経験や実績が活かせそうな環境だとワクワクしています。
金融機関が求めていて、でもまだ顕在化されていないようなサービスを、お客様と対話しながら具現化してきたのがこれまでの私の仕事でした。SHIFTでは社外に加え、社内でも同様に新しい仕組みをつくっていきたいと考えています。
──最後に、須藤さんからこれから仲間になる方に向けてメッセージをお願いします。
須藤:フラットな組織かつ意思決定もはやいのが私たちの特長。「やりたい」と思ったことは必ずチャレンジできる土壌があります。
新しいことに挑戦したい人、この記事を読んで「我こそは」と思う人は、ぜひともご応募ください。お待ちしています。
──本日はありがとうございました!
(※本記事の内容および取材対象者の所属は、取材当時のものです)